出久根達郎(でくねたつろう) 1944年、茨城県生まれ。1973年から杉並区高円寺で古書店を営む。著書に「無明の蝶」「猫の縁談」「本のお口よごしですが」(平成4年度・講談社エッセイ賞受賞)「漱石を売る」などがある。直木賞受賞。
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
- 出久根達郎 古本綺譚
- 出久根達郎 佃島ふたり書房
- 出久根達郎 漱石を売る
- 出久根達郎 無明の蝶
- 出久根達郎 人さまの迷惑
- 出久根達郎 本のお口よごしですが
- 出久根達郎 落し宿
- 出久根達郎 思い出そっくり
- 出久根達郎 四十きょろきょろ
- 出久根達郎 波のり舟の
- 出久根達郎 あったとさ
- 出久根達郎 お楽しみ
- 出久根達郎 たとえばの楽しみ
- 出久根達郎 古書法楽
- 出久根達郎 踊るひと
- 出久根達郎 恋文の香り
- 出久根達郎 面一本
- 出久根達郎 犬大将ビッキ
- 出久根達郎 朝茶と一冊
- 出久根達郎 土龍
- 出久根達郎 おんな飛脚人
- 出久根達郎 逢わばや見ばや
- 出久根達郎 百貌百言
- 出久根達郎 えじゃないか
- 出久根達郎 人は地上にあり
- 出久根達郎 行蔵は我にあり
- 出久根達郎 俥宿
- 出久根達郎 かわうその祭り
- 出久根達郎 二十歳のあとさき
- 出久根達郎 作家の値段
- 出久根達郎 本の背中 本の顔
- 出久根達郎 猫の縁談
- 出久根達郎 乙女シジミの味
- 出久根達郎 日本人の美風
- 出久根達郎 将軍家の秘宝
- 出久根達郎 御書物同心日記
- 出久根達郎 続 御書物同心日記
- 出久根達郎 御書物同心日記<虫姫>
出久根達郎 古本綺譚
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
古本にはどうしてこんなに綺譚があるのだろう?本を買う人と古本屋の駆け引きはもとより、夜逃げの男女、蚯蚓屋敷の話、本の処分の悲喜劇、これこそ稀覯本かもしれないという勘違い、そして、古本を心の糧とする心温まる話。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
古本綺譚 | 1990 | まだまだ続く、まるで小説のような古本エッセイ。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
明治。大正、昭和。古書に生きた対照的な男二人の友情、恋、反骨を佃島の四季の中に描く書下ろし長編小説。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
佃島ふたり書房 | 1992 | 古本屋のオヤジの文章は、長年の経験を反映して、えも知れない味がある。本作は半自伝的な、ある古本屋の人生。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
漱石の直筆だからと買ったら弔辞で売るのに四苦八苦する「漱石を売る」。雪の本を買い求めた少年を亡くし、その跡をたどって店に現れた老夫婦との交流を描く「雪」。主人を追って延々と古本にくっついてやってきた蟻と再会する「東京駅の蟻」など、達意の文章が人間の喜怒哀楽を拾いあげて心に迫るエッセイ、51本の贈り物ー。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
漱石を売る | 1992 | 古本好きにはたまらない、書籍についてのエピソードの数々。しかし同じネタを使いまわすのは勘弁して。 |
宣伝文句
蔵書を値踏みする商売は、書物を愛した人の精神と人生の裏模様まで見透かすことになる…閑を売っている古書店主の周囲に集まるのは、贋作者やホモなど奇妙な人びとと、棟方志功の肉筆や得体の知れない猫。不思議な味わいを達意の文章で織り出して一躍注目された、古書店主兼直木賞作家の、傑作小説集。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
無明の蝶 | 1993 | 古本の値踏みをしにくい時もある。 |
猫じゃ猫じゃ | 1993 | 猫に海老はダメ。 |
四人め | 1993 | 本を選ばせない女史は強引すぎる。 |
とろろ | 1993 | とろろ爺さんは電話で相手を物色する。 |
靴 | 1993 | とろろ爺さんのような奥さんもいる。 |
雲烟万里 | 1993 | 火事になれば消化しても本は全滅。 |
赤い鳩 | 1993 | 安保反対のデモの後で落ちていた「催眠術入門」。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
古書店主にして直木賞作家の著者が深く鋭い人間観察と極上のユーモア、達意の文章で綴るエッセイ集。170冊分の“書物”のエッセンスを一冊にまとめ、読書の快楽はここに極まれり。書物に触れて得られる歓びは人さまの迷惑には決してならぬ、世にもすてきな道楽だ。街の人々の生活を見つめるまなざしが暖い。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
人さまの迷惑 | 1993 | 古本好きのための、小ネタ集。 |
宣伝文句
古本屋となって三十二年。中学を卒えて上京し、店員から自分の店を開きこの道一筋で集めた古書をめぐる珍談奇談の数々を、奇妙な客との交流で知った人生のほろ苦い味で仕上げてみました。貴書発掘のドラマから万引、美少女、臨終の書……読書好きに必ず喜んでもらえ講談社エッセイ賞受賞の名文随筆集。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
本のお口よごしですが | 1994 | まだまだ続く古本エッセイ。出久根家では朝に蕎麦を食うのが斬新だ。 |
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
落し宿 | 1994 | 山中の冒険物語。ほとんどが会話。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
洒落っけの中に垣間見せる、庶民の心意気、温もり。お馴染み古本の裏側や、懐かしい言葉、土地、味。書評あり、蘊蓄あり、ホラ話あり。名手の“出久根節”が冴えわたる、百と一篇の玉手箱。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
思い出そっくり | 1994 | まだまだ続く古本エッセイ。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
お待ちかね古書の話。思い出あれこれ。食べ物ばなし。作家の眼と古書店主のウンチクがきらりと光る最新エッセイ142篇。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
四十きょろきょろ | 1995 | まだまだ続く日常エッセイ。 |
宣伝文句
江戸時代、百間四方で民家二百戸の佃島は、対岸の舩松町との間を渡し舟で繋がれていた。渡し守の名は正太、二十五歳。乗合舟は定員八、片道一町。正太は今日も、なにやら怪しげな人物を乗せて四苦八苦……。怪異あり、人情あり、おかしみあり。古典落語にも似たキレのよい語りで江戸の風情を描ききる傑作捕物帳!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
波のり舟の | 1996 | 珍しく古本に関係ない人情時代劇。 |
宣伝文句
新聞の死亡欄で“顧客〟を探し、死者の蔵書を買いあさる古本屋、その名も「枠屋」が出会った奇妙な事件表題作のほか、古書鑑定人なる謎の男を描いた「冬至の旅」、廃品回収業者とのふれあいを綴る「背広」など、古書の周辺を彩る奇妙でそこはかとないペーソスを秘めた人間模様を、古典落語にも似たキレのよい語りで贈る傑作短篇集!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
背広 | 1996 | 古本に挟まっていた思い出の手紙。 |
冬至の旅 | 1996 | 突然、店を閉めて旅に出た古本屋のオヤジ。 |
いちにのさん | 1996 | 名前が「イチニノ」さん。 |
お百度 | 1996 | 古書を注文しては忘れる老人と、それをどうにかしたい老妻。 |
くしゃみ | 1996 | くしゃみに対して、電車内の人々の反応は。 |
あったとさ | 1996 | 愛書家が死んだのを確認して買い付けに行く。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
行きつけの喫茶店でふと耳にした幼馴染みの消息に蘇る故郷の記憶、娘を騙る投稿マニアの父親、都心に棲息する巨大ネズミの噂、三万人の客を目標に勤める江戸の川越人足、わずか四百字の小説…思いもよらない因縁話に数奇譚から琴線に触れる人情話まで、巧妙にしかけられた十八篇。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
横顔 | 1996 | 喫茶店で偶然聞いた幼馴染の消息。 |
逐電 | 1996 | 突然、追われる身となった男は故郷へ向かう。 |
万年筆 | 1996 | 嫌いだった父が使っていた万年筆。 |
本を焚く | 1996 | 春本は古本屋にも売れない。 |
鼠 | 1996 | 偶然見かけたネズミが、過去の回想を引き起こす。 |
お世話 | 1996 | 学歴が無いほど本に惹かれるのか。 |
送り火ちらほら | 1996 | 江戸時代の貸本屋の風景。 |
草餅 | 1996 | 草餅は田舎の故郷の味。 |
鼻毛 | 1996 | 妹の最期の場面で、こんな事をしてはいけない。 |
指 | 1996 | 指を作って売る指屋の告白。 |
川越し | 1996 | 江戸時代の川の渡し人足の日常。 |
八頭 | 1996 | 「ヤツガシラ」とは芋の一種か。 |
お楽しみ | 1996 | ユズの生える墓。 |
うるめいわし | 1996 | 雑誌の懸賞詐欺の例。 |
寝ろでばや | 1996 | 「心太」と書いて「トコロテン」と読む。 |
つい一服 | 1996 | 愛煙家心中。 |
命の親 | 1996 | 針を飲んでも、すぐには死なない。 |
キッス | 1996 | 手形を重ねれば接吻。 |
宣伝文句
内容(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
どのページから読んでも面白い!最新“書物エッセイ”134編。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
たとえばの楽しみ | 1996 | まだまだ続く古本ネタ。 |
宣伝文句
無名人の自費出版や百円均一台に埋もれた雑本の中に、思いもよらぬ珍本や奇本を見つけ出す、そんなビブリオマニアの密かな愉しみを語る第一部。「通とは、なんの役にもたたぬことを楽しむ心」道楽に生きた古今の通人達の名言を鑑賞した第二部。二宮金次郎が薪を背負いながら読みふけった本は何か等々のエッセイを収める第三部。古書店主の蘊蓄がぎっしり詰まっ本好きのための本。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
古書法楽 | 1996 | まだまだ続く古本エッセイ。 |
宣伝文句
世にも不可思議な物語の扉がいま開かれる。死んだ姉に送られた義兄からの愛の書簡は盗作?疑いを持った妹はたった一行の葉書を残して消えた。表題作「踊るひと」をはじめ、七つの短編の迷宮が変幻自在に妖しい魅惑の旋律を直木賞作家が奏でる。あなただけのお耳に届けましょうー。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
踊るひと | 1997 | 義兄は盗作しているのか。 |
立ち枯れる | 1997 | 刑務官はもと化粧品のセールスマン。 |
くっつく | 1997 | 日記を書いているのは一体誰だ? |
花粉症 | 1997 | 百合樹の花筒で脅迫。 |
むだぐち代参 | 1997 | 「墓に線香、はかない栄光」みたいな、ダジャレのような無駄口。 |
夜の民話 | 1997 | 文を区切り過ぎて、非常に読みにくい。 |
秘密の場所 | 1997 | こっそり煙草を喫った場所は、もうない。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
忘れたくないものー優しさと懐かしさが切ない吐息を運ぶ人のぬくもり、言葉の美。心うつ随筆集。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
恋文の香り | 1997 | 必ずしも本からみだけではない、エッセイの数々。 |
宣伝文句
庶民の街、早稲田の小さな古本屋に剣道の達人・若苗が嫁いできた。三世代同居も苦にせず、人情溢れる家族に支えられて、若女将《おかみ》として古書の世界の奥深さにハマっていく。街を喰い荒らすバブル亡者たちに敢然と立ち向かい、平凡ながら時代の波に押し流されず強く生きる下町の一家を活き活きと描く長編小説。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
面一本 | 1998 | 古本屋ではあるけれども、本がテーマではなく、庶民が経験してきた下町の歴史・風俗がメイン。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
子どものいない著者夫婦の家に、生後二カ月足らずのパピヨン犬ビッキがやってきた。同じ頃、生活を共にすることになった年老いた実母と病気がちの義母。賢く、やんちゃなビッキを中心に家族のドラマが始まった。その絆と温もりが静かな感動をさそうエッセイ。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
犬大将ビッキ | 2000 | 活力をくれる新しい家族の犬と、逝きつつある老母の対比。 |
宣伝文句
「本の解説は、する方もされる方もつまらぬ(中略)。むしろ、その本の内容に関連する雑談を持ち出すと、人は耳を傾ける(中略)。雑談が下世話な話題であるほど、人は面白がる」(あとがきより)。読書の達人が、ベストセラーを、無名人の手記を、女優インタビュ一集を肴に、心に残るあれこれを綴ったエッセイ。お茶請けに絶品
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
朝茶と一冊 | 2000 | まだまだ続く古本エッセイ。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
口入れ屋の紹介で御台場普請に雇われた国太郎と百蔵。二人がそこで見たものは、死人続出の怪しい穴掘り作業だった。一体、誰が何の目的で穴を掘らせるのか?不審な男たちが跋扈する中、真相をつきとめようとする国太郎たちの身に数々の危機が。黒船と地震に江条の町が揺れるとき、城内までも揺れだした。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
土龍 | 2000 | なぜ穴を掘る?の時代サスペンス。 |
宣伝文句
めっぽう足が速いまどかと清太郎は偶然同じ日に飛脚問屋「十六屋《じゅうろくや》」で働きはじめた。風のように走る江戸の町々で起こる、手紙にまつわる人情話、不思議な出来事、捕物帳。やがて若い二人それぞれの過去と胸に秘めた思いが明かされてゆく。江戸庶民の生活と人情、そしてほのかな恋を爽やかに描く長編時代小説。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
おんな飛脚人 | 2001 | 江戸を舞台に手紙配達人たちの人情話。 |
宣伝文句
15歳の少年は、たったひとりで上京し、月島の古本屋の小僧になった。だが孤独ではなかったー「私にとって書物は恋人であり、思想であった」。本の奥深さを知り、時には大人への戸口に佇《たたず》み、人の心の温かさに触れながら成長していく姿を描く。昭和30年代の庶民の夢と郷愁を刻む、感動と笑いに溢れた自伝小説。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
逢わばや見ばや | 2001 | 少年は本を通じて大人になっていった。 |
宣伝文句
百貌百言
帯、カバー、裏表紙等から引用
二十世紀を生きた百人の、エピソードでつづる伝記と、名言集である。人選は任意で、他意はない。強いて言うなら、筆者の好きな、卑しくない「面構え」を揃えた。エピソードは信頼できる伝記から拾い、名言は自叙伝から取った。病床の正岡子規は、何かにつけ、「嬉しくてたまらぬ」と感動した。嬉しくてたまらなくなるような話を、できる限り見つけて紹介した。筆者の思いが、そのまま読者にお伝えできると嬉しいのだが。(「あとがき」より抜粋)
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
百貌百言 | 2001 | 夏目漱石から美空ひばりまで、多種多様な100人の生き様と名セリフ。 |
宣伝文句
坂本龍馬暗殺の犯人を追って江戸へ向かう本屋の小僧・大吉と主家のお嬢様・さき。折しも混沌とした世情のもと、「えじゃないか」踊りの狂乱に人びとは浮かれていた。二人は次つぎに奇怪な事件に巻き込まれるが……………。動乱の幕末をしたたかに生きる庶民の営みを痛快に描く長篇小説。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
えじゃないか | 2002 | 幕末のドタバタ時代劇。 |
宣伝文句
人捜しの名人がいて、縄文人のウンコの研究者がいる。百億分の一の濃度を嗅ぎ分ける鼻の達人がいて、情熱の風俗ライターがいる。星が夜空にあるように、人はみな地上にあって、それぞれの人生を生き、死してなお書物の中で輝き続ける。屈指の本の目利きが、書物の中の「異能の人」を鮮やかに甦らせる、人生の滋養エッセイ!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
人は地上にあり | 2002 | 本の中で輝く魅力的に異常な人々へのエッセイ。 |
宣伝文句
「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張」-元幕臣が新政府で名利を得るとは、と福沢諭吉に非難された勝海舟が答えた言葉。行蔵とは出処進退の意である。世の称賛も悪口も我関せず、自らの信ずる道を歩んだ、二十世紀の一〇二人。生きる意味を教える、と中学生をさとした會津八一。政党は腐敗せず人民は安楽せず、と皮肉った山崎今朝弥。思うことが言える世の中なら何も言うことがない、と言った正木ひろし。痛快極まる彼らの生涯とす言。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
行蔵は我にあり | 2004 | 著者が推す百人の著名人の思想と言い回し。 |
宣伝文句
女人力車夫・夢尾の周囲で異様な事件が頻発した。乗客が隠し持っていた石で車夫が殴りつけられるのだ。夢尾は仲間と犯人を追ったが、女装の怪人が登場したり、秘密写真が発覚するなど、謎は深まるばかり。そこに時の権力者の影が忍び寄って――。憲法発布に賑わう明治の東京を舞台にした人情ミステリー。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
俥宿 | 2004 | 今度は女車夫の明治事件簿。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
バブルの波が押し寄せる昭和。世の中の価値観に逆らうように古紙に魅入られた収集家たちは、幻の映画フィルムを手に入れた!旧満洲帝国映画のフィルムに導かれ、彼らは旧日本軍の機密情報と資金源の謎へと踏み込んでゆくー。貴重文化紙くず商の綿貫、脱サラ切手商の小柳、映画の東京を記録する会の五郎など、個性豊かな面々の推理が昭和史の闇を照らしだす!歴史に翻弄された人々の悲喜が織りなす、長編娯楽小説の傑作。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
かわうその祭り | 2005 | 古本屋と仲間たちが映画フィルムの謎に挑む。 |
宣伝文句
オリンピックを控え、急激に変貌を遂げていく東京下町の古本屋で働く七人の少年たちが、勉強会を始めた。夢は独立開業。その資金のため共同で積み立て貯金を開始したが、青春期特有の人間関係の難しさに悩む。少年から大人へと脱皮するとき、誰もが味わうほろ苦い体験を優しい筆致で描く自伝的青春小説。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
二十歳のあとさき | 2005 | これまた著者の自伝で、今回は懐かしい昭和。 |
宣伝文句
内容紹介(出版社より)
帯、カバー、裏表紙等から引用
初版か再版か、帯や函は残っているか、美麗か、もちろん作家の人気もーーさまざまな条件で古本の価値は大きく変わる。
街場の古本屋は知っているのだ。
本当に残るべき文学、消えていく文学とは何なのかを。
読書好きのためにホンネで書ききった、「本邦初、読んで損はない、どころか読めば儲かる実益作家論」。
1 司馬遼太郎
2 三島由紀夫
3 山本周五郎
4 川端康成
5 太宰 治
6 寺山修司
7 宮澤賢治
8 永井荷風
9 江戸川乱歩
10 樋口一葉
11 夏目漱石
12 直木三十五
13 野村胡堂
14 泉 鏡花
15 横溝正史
16 石川啄木
17 深沢七郎
18 坂口安吾
19 火野葦平
20 立原道造
21 森 鴎外
22 吉屋信子
23 吉川英治
24 梶井基次郎
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
作家の値段 | 2007 | 目利きが教える、後々残る作家の秘密。 |
宣伝文句
小津文献の白眉、井戸とみち、選考、稲生物怪録、うしおそうじ、孤食、三分間の詐欺師、自分用の百科事典、二人の娘の鶴田浩二、警視庁刑事、他小説、オシツオサレツ、カバヤ児童文庫、近世社会大驚異全史……………。ありとあらゆる種類の(古)本と、(古)本にまつわるエピソード、(古)本を介してかかわった人との様々な物語。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
本の背中 本の顔 | 2007 | まだまだ続く古本エッセイ。 |
宣伝文句
猫と古本と古本屋の摩訶不思議な物語。古本一筋に生きてきた古本屋と、古本が放つ妖気に魅入られた古本世界の奇妙な人びととの交流を、抑えたユーモアで描き出す、はじめての作品集。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
猫の縁談 | 2009 | 今回は猫についての雑談。 |
腹中石 | 2009 | カタログ販売の師匠、めりかり氏。 |
そつじながら | 2009 | 手紙の書き方、文面は非常に参考になる。 |
とつおいつ | 2009 | 古本屋仲間と本談義はやはり盛り上がる。 |
猫阿弥陀 | 2009 | 店前の死んだ猫が想起させる戦中の記憶。 |
宣伝文句
乙女ジミの味
帯、カバー、裏表紙等から引用
出久根達郎
「ロマンチックな名称だが、
味も古風ななつかしさがある」
出雲の旅で出会った幻の極上品とは。
滋味あふれる掌篇エッセイの玉手箱。
さて、なにが飛び出すやら……。
「昭和」がほのかに薫る平成のエッセイ集
都内杉並でカミさんと二人暮らし。これといった趣味はな食住にもことさら頓着しないが、年中行事を欠かすとどこか落ち着かない性質である。犬のキキと猫のパルルがいて、夏目漱石家伝来のヌカ味噌があるから家を空けられず、そういえばここ数年、夫婦で旅行に出かけていない。そんなある日、二人して出雲へ行くことに
鳥肌が立つほどおいしい幻のシジミ、北島康介のメンチカツ、手放す古本の読み供養、老母が遺したホワイト・デーのプレゼントなどなど、直木賞作家で古書店主の著者が、平成の世相を背景に日々のよしなしごとをつづった、「昭和」のエスプリ漂う百二十九の掌篇。
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
乙女シジミの味 | 2010 | まだまだ続く古本エッセイ。 |
宣伝文句
勤倹力行、篤志、陰徳、義理、諧謔、思いやり……、この国には、不朽の礎がある。大津波から村を救った異能の実業家、分度を守り復興を成し遂げた二宮尊徳、著名な学者を唸らせた無名の人の志、貧しくても守り通した義理から生まれる人の縁、災厄のときこそ人心を慰める皇后の読書歴日本人の美点を体現した人びとの凄みを、歴史の襞の中から見つけ出す秘話七篇。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
日本人の美風 | 2011 | まだまだ続く、まるで小説のような古本エッセイ。 |
宣伝文句
山奥に眠る謎のお宝とは!?若僧、山女、隠密たちが迫る!舞台は江戸時代の信濃国。修業先から逃げ出した若僧・秀全は、ひょんなことから行商人・平助、若い山女・まつと行動を共にする。読心術の心得がある秀全、藩の密命を受けて不正を探る平助、蛇や野獣を従えるまつ。三人が山中を行くうちに遭遇したのは、山に眠る謎の将軍家献上品をめぐり、跳梁跋扈する人々だった。躍動感溢れる時代活劇エンターテインメント。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
将軍家の秘宝 | 2014 | お宝をめぐる娯楽時代劇。 |
宣伝文句
本の知識では誰にもひけをとらない丈 太郎は、天下の稀本珍本が集められた将軍家の御文庫に勤める新米同心だ。その使命は一にも二にも本を大切に保管すること。個性豊かな先輩同心がそろう御文庫に、同じく新米同心として角一郎がやって来たときから、奇妙な事件が相次いだ。 江戸情緒あふれる連作集。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
御書物同心日記 | 2002 | 江戸時代の古本事情も珍しい、ちょっとした事件簿。 |
宣伝文句
嫁入り道具の絵巻物を担保に、大名家が古本屋に金を借りにきた。目利きを頼まれた御書物同心の丈太郎は、極彩色の春画にうろたえる。一方、将軍家の書 物を管理する御文庫では将軍遺愛の本が紛失した。 書名を聞いた途端、丈太郎は驚愕する。そして「事件」は意外な展開をみせた。江戸情緒あふれる連作集。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
続 御書物同心日記 | 2004 | まだまだ続く江戸の古本事情。 |
宣伝文句
不浄門前の櫓《やぐら》で、もののけに憑《つ》かれたかと思うと、雨宿りの礼に訪れた家で、ならず者に襲われる。潮干狩りに遊びに出ると、今度は刀を振り回す酔っぱらいが目前に迫り…と新米同心・丈太 郎の周りでは、今日もやっかいな事件が頻発《ひんぱつ》するー。江戸を舞台に市井の人々の温かい人情を描く好評シリーズ第三弾。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
---|---|---|
御書物同心日記<虫姫> | 2005 | まだまだ続く江戸の古本事情。 |
コメント