著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 有栖川/有栖 1959年4月26日、大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。89年1月「月光ゲーム」でデビュー。2003年「マレー鉄道の謎」で第56回日本推理作家協会賞、08年『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞を受賞。本格ミステリ作家クラブ初代会長。
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
有栖川有栖 月光ゲーム
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本書は、閉ざされた空間で連続して起こる殺人事件がメインテーマである。第一の死体の傍らにYと記されたダイイングメッセージが残されており、そこから「Yの悲劇’88」というきわめて魅力的な副題が生まれてくる。結末近くには型通り読者への挑戦状が挿入されており、クイーン・タイプの謎解きミステリを愛する読者には(かく言う筆者はもとより)恰好の贈り物といえよう。鮎川哲也
帯、カバー、裏表紙等から引用
夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を,予想だにしない事態が待ち構えていた。矢吹山が噴火し,偶然一緒になった三グループの学生たちは,一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中,まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する人鬼。その魔の手にかかり,ひとりまたひとりとキャンプ仲間が殺されていく…。いったい犯人は誰なのか? そして,現場に遺されたYの意味するものは何? 平成のエラリー・クイーン=有栖川有栖の記念すべきデビュー長編。
タイトル | 発表 | 感想 |
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月光ゲーム | 1989 | 日本のエラリー・クイーンの処女作。本格ながら、若くないと描けないような箇所が微笑ましい。 |
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紅一点会員のマリアが提供した“余りに推理研的な”夏休み─旅費稼ぎのバイトに憂き身をやつし、江神部長以下三名、宝捜しパズルに挑むべく赴いた南海の孤島。バカンスに集う男女、わけありの三年前、連絡船の再来は五日後。第一夜は平穏裏に更けるが、折しも嵐の第二夜、漠とした不安感は唐突に痛ましい現実へと形を変える。晨星落々、青空に陽光が戻っても心は晴れない…。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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孤島パズル | 1989 | やっぱり甘酸っぱい青春本格ミステリ。読者への挑戦もあるよ。 |
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双子の兄弟が殺人犯? しかし兄の妻が余呉湖畔で殺されたとき、兄は博多、弟は酒田にいてアリバイは完璧だった。やがて第二の殺人。兄弟のどちらかが被害者らしいが、死体からは頭と手首が失われていた。犯人の狙いはどこに? 犯人の大トリック、多彩な伏線が、結末で読者を仰天させる、大型新鋭の傑作。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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マジックミラー | 1990 | だいぶ青臭さがとれて、アリバイ崩しなど、より本格らしくなってきた。 |
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“他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。救援に向かった英都大学推理研の一行は、大雨のなか木更村への潜入を図る。江神二郎は接触に成功するが、ほどなく橋が濁流に呑まれて交通が途絶。川の両側に分断された木更村の江神・マリアと夏森村のアリスたち、双方が殺人事件に巻き込まれ、各々の真相究明が始まる…。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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双頭の悪魔 | 1992 | 時代背景的に古く感じるところはあるものの、お騒がせ女が導く、もう一つの騒動。 |
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美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。鮮烈なイメージの表題作ほか、小指ほどの小さな鍵の本当の用途が秘書殺しの謎を解く『鍵』など、おなじみ有栖川・火村コンビの名推理が冴えわたる傑作ミステリ全六篇。読者待望の〈国名シリーズ〉第三弾!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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ブラジル蝶の謎 | 1996 | 京都の犯罪学教授・火村と私は、大阪府池田市の殺人事件を捜査し、財産相続に絡む謎と希少な蝶の秘密を解明する。 |
妄想日記 | 1994 | 精神科医の家に焼死体として発見された事故遺族の死は、轢き逃げ事故を隠蔽した夫妻によるもので、自殺に見せかけられていた。 |
彼女か彼か | 1995 | 性転換者が殺害された事件で、従姉と愛人との遺産をめぐる争いが真相へと導く。 |
鍵 | 1995 | 著名作曲家の別荘で起こった撲殺事件の捜査に、推理小説作家の有栖川有栖が加わり、複雑な真相を解き明かす。 |
人喰いの滝 | 不明 | 人喰いの滝で起こった転落死事件をきっかけに、臨床犯罪学者の火村英生が女優失踪事件との関連性を暴き、複雑な犯行トリックを解明する。 |
蝶々がはばたく | 1995 | 電車での腰への接触が、35年前の友人の失踪事件につながる謎を解き明かす。 |
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二年に一度開かれていた〝同窓会〟の当日、メンバーの一人が殺され、被害者のはめていた腕時計が消失!いったいなぜか……。火村の示した間然するところのない推理に「犯人」が最後に明かした「動機」とは。表題作ほか謎解きの醍醐味が堪能できる超絶の全4篇。ご存国名シリーズ第7弾、これぞ本格だ!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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あるYの悲劇 | 2000 | ダイイング・メッセージが「Y」に見える。 |
女彫刻家の首 | 1998 | 被害者の頭部を切断して、石膏とすり替えたのは、芸術目的ではない。 |
シャイロックの密室 | 2001 | 強力な磁石ならば、銃を引き寄せられるか。 |
スイス時計の謎 | 2003 | これほどの高級時計を破壊するのは、もったいない。 |
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マレー半島を訪れた推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者火村英生を待ち受ける「目張り密室」殺人事件! 外部へと通じるあらゆる隙間をテープで封印されたトレーラーハウス内の死体。この「完璧な密室」の謎を火村の推理は見事切り伏せられるのか?真正面から「本格」に挑んだ、これぞ有栖川本格の金字塔!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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マレー鉄道の謎 | 2002 | ちょっとトラベルっぽい密室ミステリ。 |
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舞台は、急成長の途上にある宗教団体〈人類協会〉の聖地、神倉。大学に顔を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿を訪れる。室内には神倉へ向かったと思しき痕跡。様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、四人はレンタカーを駆って木曾路をひた走る。〈城〉と呼ばれる総本部で江神の安否は確認したものの、思いがけず殺人事件に直面。外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し……………。入れない、出られない、不思議の〈城〉江神シリーズ待望の書き下ろし第四長編
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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女王国の城 | 2007 | オウムほど凶悪でない宗教団体での冒険。このマリアはどうも苦手だ。 |
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