スポンサーリンク
スポンサーリンク
森博嗣

森博嗣 S&Mシリーズ

スポンサーリンク

もと名古屋大学大学院工学研究科助教授。

太字作品や★★★★★が特におすすめです。

宣伝文句

「先生……現実って何でしょう?」
萌絵は小さな顔を少し傾けて言った。
「現実とは何か、
と考える瞬間にだけ、
人間の思考に現れる幻想だ」
犀川はすぐ答えた。
「普段はそんなものは存在しない」

これぞ本格ミステリ!と久しぶりに快哉を叫びたくなった。 しなやかで冷ややかな知性によ
って見事に織りあげられた、 文句なしの傑作パズラーである。 綾辻行人
新人森君の明々晰々たる知略に一読驚嘆し己れの不明を恥ぢ た。諸君脱帽したまへ、 比処に本格の精髄が有る。 法月綸太郎
リアルオーディオよりCOOLでJAVAよりもHOT。 ずっと8 ビットだったミステリの世界もこれでようやく32ビットになっ た。最新のブラウザの用意を。  我孫子武丸
度胆を抜かれる死体登場シーンと、それにも増してショッキ ングな真相。シャープで破壊力抜群のこんな本格ミステリを多 くの読者が待っていたことだろう。 有栖川有栖

内容紹介
十四歳のとき両親殺害の罪に問われ、外界との交流 を拒んで孤島の研究施設に閉じこもった天才工学博士、 真賀田四季。教え子の西之園萌絵とともに、島を訪ね N大学工学部助教授、犀川創平は一週間、外部との 交信を断っていた博士の部屋に入ろうとした。その瞬間、進み出てきたのはウェディングドレスを着た女の死体。そして、部屋に残されていたコンピュータのディスプレイに記されていたのは「すべてがFになる」 という意味不明の言葉だった。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
すべてがFになる1996少しコンピュータを齧った人間ならタイトルの意味を直観しそうなのに、まったく気づかなかった。ミステリに理系心を持ち込んだ傑作。オタク心をくすぐる描写も多い。

森博嗣 冷たい密室と博士たち

著者:    森博嗣
発表:    1996年
発行所:   講談社ノベルス
カバーアート:辰巳四郎
価格:    777円

宣伝文句

面白ければ良いんだ。
面白ければ、
無駄遣いではない。
子供の砂遊びと同じだよ。
面白くなかったら、
誰が研究なんて
するもんか。

森博嗣氏は、その第一作「すべてがFになる」で、本格ミステリが電脳空間《サイバースペース》の大海へ乗り出す豊饒《ほうじょう》な可能性を示してくれた。またしても新しい波《ニューウェーブ》の予感。
..Watch for HM!    山口雅也

ここにあるのは精妙な計測装置だ。
我々は計るのではなく、ただひたすらに計られる。
    竹本健治

内容紹介
同僚の喜多助教授の誘いで、N大学工学部の低温度実験室を訪ねた犀川助教授と、西之園萌絵の師弟の前でまたも、不可思議な殺人事件が起こった。衆人環視の実験室の中で、男女二名の院生が死体となって発見されたのだ。完全密室のなかに、殺人者はどうやって侵入し、また、どうやって脱出したのか?しかも、殺された二人も密室の中には入る事ができなかったはずなのに?研究者たちの純粋論理が導きだした真実は何を意味するのか。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
冷たい密室と博士たち1996犀川の友人の喜多や国枝助手など主要な脇役は、すでに揃っている。事件とは関係ない理系的な感性の話題が魅力的だ。低温実験室らしいトリックかというと、それほどでもない。

森博嗣 笑わない数学者

著者:    森博嗣
発表:    1996年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    880円

宣伝文句

起源は忘却され
伝統の手法だけが
取り残される。
たとえ、
神のトリックであっても

森博嗣は、姿よく魅惑的な刃文を持つ名刀である。その切っ先がどこに向いているかを見誤ってはならない。
ここで剣は、本格推理そのものを切っている。何と、オリオン像消失の謎はこの物語の中心に置かれながら、そこにない。目的ではなく、手段に過ぎない。自明と思える答に神のごとき名探偵が気づかぬことが、実は物語の要のひとつなのだ(以下数行は、この下、帯に隠れた部分に逆さに印刷してもらいます。本書を読み終えてから見て下さい)。そのこと自体が謎であり、物語の要素である妙。
そして、真の読み所は、トリックの解明も終え、日常的な十進法を越えた十一番目の章にある。作者の刃先はここに魔術的なリフレインを刻む。本格の文法とは違った言葉が語られる。
逆説でも何でもなく、その剣の動きこそが、現代本格推理の豊饒を示すものとなっている。北村薫

内容紹介
伝説的数学者、天王寺翔蔵《てんのうじしょうぞう》博士の住む三ツ星館でリスマスパーティーが行われる。人々がプラネタリウムに見とれている間に、庭に立つ大きなブロンズのオリオン像が忽然と消えた。博士は言う。「この謎が解けるか?」像が再び現れた時、そこには部屋の中にいたはずの女性が死んでいた。しかも、彼女の部屋からは、別の死体が発見された。パーティーに招待されていた犀川《さいかわ》助教授と西之園萌絵《にしのそのもえ》は、不可思議な謎と殺人の真相に挑戦する。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
笑わない数学者1996オリオン像が消えるトリックは、著者の傾向を考えると想像がつく。第3作くらいのなると、犀川と萌絵の理系会話が楽しくなってくる。

森博嗣 詩的私的ジャック

著者:    森博嗣
発表:    1997年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    854円

宣伝文句

それに、
人間大の物質に関する密室、
細菌大の物質に関する密室、
気体に対する密室、
電磁波に対する密室、
なども定義する必要があります。
外部からいかなる影響も
受けない部屋を作ることはたぶん不可能です。

『すべてがFになる』以来、森さん描く理系ミステリーの愛読者を自任している。彼が構築した論理の構造実験室に招かれて、ぼくはほとんど腰を抜かした。驚倒に値するトリックばかりではない、登場するデジタル時代のキャラクターが、ぶつかりあい競いあうドラマそのものに圧倒されたのだ。確実にいまを呼吸している若者群像が、冷徹な観察に支えられ抑制のきいた形容で描出されている。知の小説にふさわしい知の人物を操る、知の作者の腕の冴え。なにを隠そう、ぼくはこの物語の舞台となったN大学を、昭和X年に卒業したOBだが、母校にこんな魅力的な助教授や学生がいようとは夢にも思わなかった。辻真先

内容紹介
那古野市内の大学施設で女子大生が立て続けに殺害された。犯行現場はすべて密室。そのうえ、被害者の肌には意味不明の傷痕が残されていた。捜査線上に上がったのはN大学工学部助教授、犀川創平が担任する学生だった。彼の作る曲の歌詞と事件が奇妙に類似していたのだ。犯人はなぜ傷痕を残し、密室に異様に拘るのか?理系女子大生、西之園萌絵が論理的思考で謎に迫る。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
詩的私的ジャック1997著者は大学教員だったので、当然自分のホームの大学の話が多くなる。それは一種、社会から隔離された環境だ。

森博嗣 封印再度

著者:    森博嗣
発表:    1997年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    900円

宣伝文句

勿論sinx=cosxdxという式を見て「変数と記号だ」と思うか、「頸骨を損傷した小鳥」を思い浮かべるかは人それぞれだろう。だが後者の方がより文学的と呼ばれることは、多分間違いない。だから「何が描かれているか」などそう問題ではない。読むことで、読む者が、心中に「何を描けるか」こそが重要なのだ。小説と雖も同じことで、所詮は記号の羅列に過ぎない。数式と比べると遥かに無駄が多いというだけのことだ。無駄で歪つな分だけ恣意的に「描けるもの」の幅は狭められているというのが普通である。しかしー。
森博嗣という作家はいつも、我々読者の前に(小説であるにも拘らず)とても綺麗な「式」を用意してくれる。それは美しいが故に、数式と同じ程の大きな振幅を以て受け入れられるだろう。そこから何を読み取るのかは、それはもう読み手次第ということになる。
因に、正しい「式」は必ずや「解」とイコールで結ばれる。即ち経過は解答と等価なのだ。結論は最後にポツンとあるのではない。我々は最初から、答自体を読んでいる。-ごちそうさま。京極夏彦

内容紹介
岐阜県恵那《えな》市の旧家、香山《かやま》家には代々伝わる家宝があった。その名は、「天地の瓢《こひょう》」と「無我の匣《はこ》」。
「無我の匣」には鍵がかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことが出来ないのだ。五十年前の香山家の当主は、鍵を「瓢」の中に入れ、息子に残して、自殺したという。果たして、「匣」を開けることが出来るのか? 興味を持って香山家を訪れた西之園萌園萌絵《にしのそのもえ》だが、そこにはさらに不思議な事件が待ち受けていめていた!

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
封印再度1997理系だけあって最新の科学ネタを利用するのが上手い。犀川の口を使って語られる、著者のものの考え方がユニークで、それも重要。

森博嗣 幻惑の死と使途

著者:    森博嗣
発表:    1997年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    930円

宣伝文句

記号を覚え、
何故だろう?
不思議を排除する。
僕らは大好きだった
数式を組み立てることによって、
不思議を排除する。
何故だろう?

「諸君が、一度でも私の名を叫べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」
自信に満ちたせりふと共にあらゆる状況からの脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が、衆人環視の状況の中で殺害された。さらに、彼はなんと遺体となってまで、最後にして最大の奇跡を行う!? 犀川・西之園師弟が明かす驚愕の真実!

消える浮かぶ蘇《よみがえ》る
手品師《マジシャン》の背後に
影六つ
翻《ひるがえ》る軽羅《シルク》の啓発に
金箔の神話が息を吹く
「出でよ天空のロゴス」
「瞑《めい》して我が名を唱えよ」

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
幻惑の死と使途1997個人的には、魔術師をミステリに使うのは反則スレスレだと思う。なんでもアリだからだ。

森博嗣 夏のレプリカ

著者:    森博嗣
発表:    1998年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    780円

宣伝文句

たとえば、
「子供に夢を与える」
といいながら、
本当に夢を見る者を
徹底的に排斥しようとする社会。
集団はいったい
何を恐れているのだろう。

那古野市の実家に帰省したT大大学院生の前に現れた仮面の誘拐者。そこには血のつながらない詩人の兄が住んでいた。誘拐が奇妙な結末を迎えたとき、詩人は外から施錠されていたはずの部屋から消え去っていた。朦朧とするような夏の日に起きた事件の裏に隠された過去とは!?事件は前作と表裏をなし進展する!

繰り返すアルカロイド
登る雲と落ちる霧
生きている透明に包まれて
緑、黒、赤、白の順に
斜面を塗りかえる
組み立てられた春
取りかえられる夏
もう一度出せる秋
まだ見たことのない冬

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
夏のレプリカ1998話の構成の異色さがメイン。友達と萌絵の掛け合いも楽しめるし、睦子叔母様も味がある。

森博嗣 今はもうない ★★★★★

著者:    森博嗣
発表:    1998年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    880円

宣伝文句

人間が世界を支配している?
誰がそんなことを言ったのだろう?
もちろん、人間以外に言わない。

電話の通じなくなった嵐の別荘地で起きた密室殺人。二つの隣り合わせの密室で、別々に死んでいた双子のごとき美人姉妹。そこでは死者に捧げるがごとく映画が上映され続けていた。そして、二人の手帳の同じ日付には謎の「PP」という記号が。名画のごとき情景の中で展開される森ミステリィのアクロバット!

走るために生まれてきた
愛情なんてウェイトは
とても正気じゃのせられない
気の遠くなるような直線で
チョーク、を二段も絞ったよ
きっと半熟のディスカバリィ
たった一度のメランコリィ

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
今はもうない1998最大の仕掛けの記述トリックは、素直に騙された方が、最後の感動が大きい。

森博嗣 数奇にして模型

著者:    森博嗣
発表:    1998年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    1100円

宣伝文句

自分は、
どこまでで一つだろう?
生きていれば一つなのか?
生きているうちは、
どうにか一つなのか?

那古野市内で開催された模型交換会で、モデルの首無し死体が発見された。死体と共に密室の中で昏倒していたのは、大学院生、寺林高司。彼には同じ頃に起女子大学院生の絞殺事件の容疑もかけられていた。もう一つの事件も、死体が見つかったのは「密室」の中。犀川創平、西之園萌絵の師弟が事件の謎に挑む!

恋人よ、土曜の夜9時
天国で待つ
ひとにぎりの灰と
裏返しのシャツと
軽く鳴る骨と
額の穴が、君のもの

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
数奇にして模型1998連続ではなく同時殺人! やはり理系はモデルが好きだ。

森博嗣 有限と微小のパン

著者:    森博嗣
発表:    1998年
発行所:   講談社NOVELS
カバーアート:辰巳四郎
価格:    1200円

宣伝文句

善と悪、正と偽、明と暗。
人は普通、
これらの両極の概念の狭間にあって、
自分の位置を探そうとします。
自分の居場所は一つだと信じ、
中庸《ちゅうよう》を求め、妥協する。
だけど、彼ら天才はそれをしない。
両極に同時に存在することが可能だからです。

日本最大のソフトメーカ「ナノクラフト」の経営するテーマパークを訪れたN大生西之園萌絵《にしのそのもえ》と友人たち。そこでは「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失があったという。彼女らを待ち構えていたかのように事件は続発。すべてがあの天才の演出によるものなのか!?
全編に漲《みなぎ》る緊張感!最高潮森ミステリィ!

泡のように速く
香のように繰り返し
夢のように黒く
音のように戻らない
貴女は、貴女から生まれ
貴女は、貴女になった
そして、どこへも行かない

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
有限と微小のパン1998当時の最先端技術のVirtual Reality をすでに殺人に応用している。あの天才博士の最後の黒幕感が素晴らしく、続きが楽しみ。

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました