1978(昭和53)年岐阜県生れ。2001(平成13)年、『氷菓』で角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』と続く「古典部」シリーズと、『春期限定いちごタルト事件』『夏期限定トロピカルパフェ事件』『秋期限定栗きんとん事件』と続く「小市民」シリーズなどで、高い人気を誇る。他著に『さよなら妖精』『犬はどこだ』『インシテミル』『儚い羊たちの祝宴』『追想五断章』などがある。
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
米澤穂信 ボトルネック
著者: 米澤穂信
よねざわほのぶ
発表: 2006年
発行所: 新潮文庫
カバーアート:笹部紀成
価格: 476円
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亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した•………はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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ボトルネック | 2006 | 自分がいない、もう一つの世界で真実を探す冒険。しかし後味が悪いので覚悟が必要。 |
米澤穂信 儚い羊たちの祝宴
著者: 米澤穂信
発表: 2007年 ~ 2008年
発行所: 新潮社
カバーアート:新潮社装幀室
価格: 1400円
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ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。中でも、「最後の一撃」と呼ばれる、ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、短編の華であり至芸でもある。本書は、更にその上をいく、「ラスト一行の衝撃」に徹底的にこだわった連作集。古今東西、短編集は数あれど、収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ!
帯、カバー、裏表紙等から引用
どうぞ、最初から順番に一ページずつ読んで下さい。パラ読み厳禁。後悔しても知りません!
タイトル | 発表 | 訳者 | 感想 |
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身内に不幸がありまして | 2007 | お嬢様の世話役になった、孤児院育ちの少女。連続殺人は犯人は自分か? | |
北の館の罪人 | 2008 | 絵の紫色が次第に変色する秘密。 | |
山荘秘聞 | 2008 | 遭難者と助けた、山荘の管理人はどうも怪しい。 | |
玉野五十鈴の誉れ | 2008 | いつの間にか召使に支配されていた女性。 | |
儚い羊たちの晩餐 | 2008 | アミルスタン羊とは、はたして美味いのか。 |
米澤穂信 追想五断章
著者: 米澤穂信
発表: 2008年
発行所: 集英社文庫
カバーアート:奥沢光雄
価格: 495円
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大学を休学し、伯父の古書店に居候する菅生芳光は、ある女性から、死んだ父親が書いた五つの「結末のない物語」を探して欲しい、という依頼を受ける。調査を進めるうちに、故人が20年以上前の未解決事件「アントワープの銃声」の容疑者だったことがわかり。五つの物語に秘められた真実とは? 青春去りし後の人間の光と陰を描き出す、米澤穂信の新境地。精緻きわまる大人の本格ミステリ
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 訳者 | 感想 |
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わたしの夢 | 2008 | 亡き父の小説を探すように頼まれた古書店主は、それはただの小説ではなかった。 | |
奇蹟の娘 | 2008 | 眠り続ける娘は、神の恩寵か? | |
転生の地 | 2008 | 転生するのであれば、死を恐れる必要はない。 | |
小碑伝来 | 2008 | 戦わずして城を開け渡した将軍は、臆病のそしりを受けた。 | |
アントワープの銃声 | 2008 | 父は小説を書くことで、妻の自殺疑惑を探っていたのではないか。 | |
彼自身の断章 | 2008 | 古書店主の過去の人生も、なぜか調査にかかわってくる。 | |
暗い隧道 | 2008 | 借金を返すために妻子が通った山道には、革命軍が爆弾を仕掛けていたらしい。 | |
追想五断章 | 2008 | 父の問題の小説は、殺人容疑への心境の反映だが、改変された可能性がある。 | |
雪の花 | 2008 | 古書店主は断片の数々から結末を推測するが、謎ははっきりしない。 |
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