著者情報(「BOOK」データベースより)
奥泉光(オクイズミヒカル)
1956年山形県生まれ。国際基督教大学大学院博士前期課程修了。86年「すばる」に「地の鳥 天の魚群」を発表してデビュー。93年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、94年「石の来歴」で芥川賞、2009年『神器』で野間文芸賞、14年『東京自叙伝』で谷崎潤一郎賞を受賞。
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
奥泉光 『吾が輩は猫である』殺人事件
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 1996年
発行所: 新潮社
カバーアート:西田忠重
価格: 2700円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
時は一九〇六年、魔都・上海。あの「猫」は生きていたー「吾輩」の主人・苦沙弥先生殺害事件の謎を解くために、英吉利猫のホームズ、ワトソンも加わり、猫たちの冒険が始まる。夏目漱石『吾輩は猫である』でおなじみの寒月、迷亭、東風、そして三毛子、さらには宿敵・バスカビル家の狗も登場。謎が謎を呼ぶ超弩級の猫ミステリー。
タイトル | 発表 | 感想 |
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『吾が輩は猫である』殺人事件 | 1996 | 漱石のファンならば、文体がそっくりなので楽しめる。 |
奥泉光 プラトン学園
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 1997年
発行所: 講談社
カバーアート:マーク・コスタビ
価格: 1800円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
英語教師・木苺惇一が赴任した学校は、CGによって精巧に作られたソフト『プラトン学園』を設計図にして建てられていた!? 学園中に張りめぐらされたネットを通して、事故死したはずの前任者石黒からメッセージが届き、秘密の地下室の扉が開かれるー。虚構と現実が幾度も反転する傑作サイコ・ミステリー。
タイトル | 発表 | 感想 |
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プラトン学園 | 1997 | 謎が謎を呼ぶ展開が、どう解決するかというと…。真のミステリ・ファンは怒るかもしれない。 |
奥泉光 グランド・ミステリー
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 1998年
発行所: 角川書店
カバーアート:藤田新策
価格: 2400円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
昭和16年12月8日、真珠湾攻撃の直後、空母「蒼龍」上に着艦したパイロットの榊原大尉が不可解な服毒死を遂げた。榊原の友人、加多瀬大尉は未亡人となった志津子の依頼を受け、彼の死の真相を探り始める。しかし錯綜する謎の糸は更なる迷宮へと加多瀬を導いてゆくのだったーカオスとロマンス、あふれる奇想と謎。ミステリの歴史にその名を刻む傑作が新装版で登場!
タイトル | 発表 | 感想 |
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グランド・ミステリー | 1998 | これまた普通のミステリを期待すると、あまりにも巨大な構造に眩暈がしてくる。 |
奥泉光 鳥類学者のファンタジア
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 2001年
発行所: 集英社
カバーアート:杉山英樹
価格: 2300円
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内容(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
「フォギー」ことジャズ・ピアニストの池永希梨子は演奏中に不思議な感覚にとらわれた。柱の陰に誰かいる…。それが、時空を超える大冒険旅行の始まりだった。謎の音階が引き起こす超常現象に導かれ、フォギーはナチス支配下、1944年のドイツへとタイムスリップしてしまう―。めくるめく物語とジャズの魅力に満ちた、ファンタジー巨編。山下洋輔作曲のオリジナルテーマ曲楽譜も特別収録。 –このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
タイトル | 発表 | 感想 |
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鳥類学者のファンタジア | 2001 | タイトルからは想像もつかない、歴史とジャズのSFだった。 |
奥泉光 坊ちゃん忍者幕末見聞録
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 2001年
発行所: 中央公論新社
カバーアート:本田安彦
価格: 1800円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
「坊っちゃん」、幕末に現る!庄内藩で霞流忍術を修行中の松吉は、尊王攘夷思想にかぶれたお調子者の悪友・寅太郎に巻き込まれ、風雲急を告げる幕末の京への旅に。坂本龍馬や新撰組ら志士たちと出会い、いつのまにか倒幕の争いに巻き込まれ…!?奥泉流夏目漱石『坊っちゃん』トリビュート小説にして、歴史ファンタジーの傑作。
タイトル | 発表 | 感想 |
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坊ちゃん忍者幕末見聞録 | 2001 | 期待するほど、漱石らしくない歴史ファンタジー。 |
奥泉光 新・地底旅行
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 2004年
発行所: 朝日新聞社
カバーアート:ささめやゆき
価格: 1900円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
時は明治末。地球空洞説を信奉する科学者とその娘が行方不明に。挿絵画家・野々村、女中・サトら素人探検隊はついに地底旅行へと出発した。光る猫、地下に生息する恐竜など奇想天外の物語と漱石の文体をふまえた軽妙な語り口。『地底旅行』を超えるファンタジー小説。
タイトル | 発表 | 感想 |
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新・地底旅行 | 2004 | 富士山麓から内地球へ行くことができる、やっぱり漱石もどきのファンタジー。 |
奥泉光 モーダルな事象
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 2005年
発行所: 文藝春秋
カバーアート:京極夏j彦
価格: 1857円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
大阪のしがない短大助教授・桑潟のもとに、ある童話作家の遺稿が持ち込まれた。出版されるや瞬く間にベストセラーとなるが、関わった編集者たちは次々殺される。遺稿の謎を追う北川アキは「アトランチィスのコイン」と呼ばれる超物質の存在に行き着く…。ミステリをこよなく愛する芥川賞作家渾身の大作。
タイトル | 発表 | 感想 |
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モーダルな事象 | 2005 | 久しぶりに本格ミステリの雰囲気。長いわりにもたれずに読める。 |
奥泉光 石の来歴
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 2009年
発行所: 文藝春秋
カバーアート:山形正治
価格: 1200円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
太平洋戦争末期、レイテで、真名瀬は石に魅せられる。戦後も、石に対する執着は異常にも思えるほど続くが、やがて、子供たちは死に弄ばれ、妻は狂気に向かう。現実と非現実が交錯する芥川賞受賞作「石の来歴」。兵士たちのいつ終わるとも知れぬ時空を超えた進軍、極限状況の中でみたものは…帝国陸軍兵士の夢と現を描く、渾身の力作、「浪漫的な行軍の記録」所収。
タイトル | 発表 | 感想 |
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石の来歴 | 2009 | 芥川賞受賞作と候補作は、まったくミステリでもSFでもファンタジーでもない、純文学だった。 |
三つ目の鯰 | 2009 | 東北の葬式で僕が思うこと。 |
奥泉光 シューマンの指
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 2010年
発行所: 講談社
カバーアート:帆足英里子
価格: 1600円
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
音大のピアノ科を目指していた私は、後輩の天才ピアニスト永嶺修人が語るシューマンの音楽に傾倒していく。浪人が決まった春休みの夜、高校の音楽室で修人が演奏する「幻想曲」を偶然耳にした直後、プールで女子高生が殺された。その後、指を切断したはずの修人が海外でピアノを弾いていたという噂が…。
タイトル | 発表 | 感想 |
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シューマンの指 | 2010 | 音楽のウンチクに満ちたこの物語は、はたしてミステリか? |
奥泉光 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活
著者: 奥泉光
おくいずみひかる
発表: 2009年 ~ 2010年
発行所: 文春文庫
価格: 720円
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地位も才能もないが、やる気もなく志も低い准教授・桑潟幸一、通称クワコーを、毎月毎月、襲う怪事件。何とかしないとヤバイじゃんクワコー、と首をつっこむ文芸部の変人女子たちにいじられながら、首吊り幽霊の謎ほか、春のキャンパスを騒がす3つの事件にクワコーが挑む。芥川賞作家が贈る脱力+自虐のユーモア・ミステリ。解説・辻村深月
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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呪われた研究室 | 2009 | ゆるい学園ユーモアミステリ集。やる気のない先生の周りで起こる、ちょっと不思議な事件。 |
盗まれた手紙 | 2010 | 五十万円の謝礼で、俄然、探す気を出す先生。 |
森娘の秘密 | 2010 | 消失した、アンドレ・ザ・ジャイアント(プロレスラー)のような娘の謎。 |
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