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名探偵御手洗潔(みたらい・きよし)
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
島田荘司 死者が飲む水
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札幌の実業家赤渡雄造のバラバラ死体が二つのトランクに詰められて、自宅に届けられた。鑑識の結果、死因は溺死、殺害場所は銚子と推定された。札幌署牛越刑事が執念の捜査で肉迫した容疑者には、鉄壁のアリバイがある! 札幌、東京、銚子、水戸を結ぶ時刻表トリックで猟奇的殺人を解明する本格長編傑作。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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死者が飲む水 | 1983 | 「斜め屋敷の犯罪」に登場した、退職間際の牛越刑事が、こつこつと事件を足で追う社会派推理。今までなかった、社会悪を追求する、新しい側面が出てきた。 |
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勇躍英国へ留学した夏目漱石は下宿先で夜毎、亡霊に悩まされ、シャーロック・ホームズに相談に行った。折しもそこに金持未亡人が訪れて言うには、永らく生き別れた弟と再会したのだが、彼は中国で恐ろしい呪いをかけられ一夜にしてミイラになってしまった、と。居合せた漱石もこの難事件解決に一役買うことになるのだが……。本格推理長編。解説・縄田一男
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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漱石と倫敦ミイラ殺人事件 | 1984 | ホームズの未発表原稿と、漱石の倫敦覚書が、それぞれの視点で交互に現れるユニークな形式。事件自体は、いかにもホームズ譚で大したことはないが、むしろユーモア色がつよい。 |
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1986年冬。「私」はパリ=ダカールラリーが終了したばかりのフランスで、不思議な女に出逢った。職業は不明、バーではウインクひとつで支払いが済み、大きな家に一人で住み、おまけに大変な美人ときている。パトロンでもいるのだろうか? (「見えない女」より)車好きの著者ならではのひねりをきかせた、異色の旅行推理《トラベル・ミステリー》集。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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インドネシアの恋唄 | 1985 | 海外でのロマンあふれる、ちょっとした謎と冒険。ミステリというには物足りない。 |
見えない女 | 1987 | たまたま出会った美人の正体は? エロ話が凄く生々しい。 |
一人で食事をする女 | 1988 | ドイツのミステリアスな美人と名所案内。 |
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東京・飛鳥山公園の展望塔で平凡な主婦・井上典子が、売店のアルバイト学生・矢部富美子に刺殺された。一課の吉敷刑事は捜査に乗り出したが、典子には人に怨まれるところはなく、加害者である東大生・富美子との接点はまるでない。動機なき衝動殺人か? だが事件の裏には恐るべき狂気が…。(表題作)
帯、カバー、裏表紙等から引用
鬼才が全力を傾け、絶対の自信をもって放つ極上の傑作集。
タイトル | 発表 | 感想 |
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緑色の死 | 不明 | 野菜が食べられない男の深いわけ。 |
都市の声 | 不明 | どこまでも公衆電話の声が追いかけてくる恐怖。 |
発狂する重役 | 不明 | 好色な実業家に復讐する、20年前に暴行された女。 |
展望塔の殺人 | 1987 | なぜ東大生の娘は殺人を犯したのか。高島平団地の醜い生活実態と教育問題の提起。 |
死聴率 | 不明 | 田宮二郎の自殺と、冷酷にそれを格好のネタにするテレビマン。 |
D坂の密室殺人 | 不明 | 近所の知恵遅れの女は本当に紳士を殺したのか? |
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東京郊外の高級住宅が並ぶ丘の上を毎日観察する老人の狙いは何か? また都心のデパートや地下街に出没するピエロの正体は? そして江戸川乱歩の古い写真を持つ老女の素顔とは? 現代の東京に表出した奇妙な出来事はやがて四十年前の雪の北海道で起きた惨事のナゾ解きに結集する。周到な野心作。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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網走発遥かなり | 1987 | 珍しい連作短編集だが、関連性は薄い。事件としてもいまいち底が浅いか。乱歩を魅了した老婦人が魅力的。 |
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綾子は商社の電話交換手である。夜の退屈しのぎに女友達からそそのかされて、テレフォンセックスを始めた。
帯、カバー、裏表紙等から引用
そしてある夜、ダイヤルをまわしたとたん、耳に入ったその声! 綾子がその番号の持ち主を知ったとたん、事態は恐ろしい方向へとすすみ、彼女をがんじがらめに……………。鬼才が都市の恐怖、人間の弱点を衝撃的に描いたサスペンス秀作。
タイトル | 発表 | 感想 |
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殺人ダイヤルを捜せ | 1988 | なにしろインターネットもケータイも無い、アナログ電話の時代の話なので、その古さで興味半減。いちおう前作制覇したい人のために。 |
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バイク事故で入院中の青年が、病室の窓から目撃した「谷間の家」の恐るべき光景! ひそかに想いをよせる憧れの女性は、父親を刺殺し工事現場に埋めたのか?退院後、青年はある行動を開始する青春の苦い彷徨、その果てに待ち受ける衝撃の結末! 青春ミステリー不朽の名作が、著者全面改稿のもと新装版として甦る。
帯、カバー、裏表紙等から引用
著者紹介
島田荘司(しまだ・そうじ)
1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年、『占星術殺人事件』でデビュー。以後、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』などの御手洗潔シリーズや、『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』などの吉敷竹史シリーズで本格ミステリーの旗手となる。近著に『魔神の遊戯』『ネジ式ザゼッキー』『龍臥亭幻想』など。評論多数。現在は、ロスアンジェルス在住。
タイトル | 発表 | 感想 |
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夏、19歳の肖像 | 1988 | 石岡君のように、若く熱い青年の恋物語。読む方も若くないと照れくさくて無理。 |
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夫に性病をうつされ、それが不治の病いと知ったとき、若妻は狂った! 大道寺靖子は、秘密を打ち明けていた友人とその家族に対して、次々と鬼気迫る接触をはじめ…。(毒を売る女)
帯、カバー、裏表紙等から引用
“糸ノコとジグザグ”という風変わりな名のカフェ・バー。だが、店名の由来には、戦慄すべき秘密が…!?(糸ノコとジグザグ)
本格推理の旗手が精選した、サスペンス&トリックの自信作。
タイトル | 発表 | 感想 |
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毒を売る女 | 1988 | 梅毒に冒された世間知らずの友人の女が、私に移そうとする。 |
渇いた都市 | 1991 | だまされたホステスを見つけ、身を崩す中年男の末路。 |
糸ノコとジグザグ | 1991 | ラジオの深夜放送に送られた謎の詩は、自殺の予告か。 |
ガラスケース | 1991 | おたまじゃくしを育てたケースで、文明の進化が繰り広げられる。 |
バイクの舞姫 | 1991 | 15年前に死んだ恋人の娘と再会? |
ダイエット・コーラ | 1991 | 人間の一日の周期は25時間らしい。 |
土の殺意 | 1991 | 地上げ屋と、日本の土地問題。 |
数字のある風景 | 1991 | 数字の持つメッセージが自分だけにはわかる。 |
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初秋のベルリンを恐怖のどん底へ叩き込んだ、娼婦連続猟奇殺人、喉笛を掻き切り、腹を裂き、内蔵を手掴みで引き出す陰惨な手口は、19世紀末ロンドンを震撼させた高名な迷宮入り殺人——切り裂きジャック事件と酷似していた。市民の異様な関心と興奮がつのる一方で、捜査は難航をきわめた。やがて奇妙な人物が捜査線上に現れた…。百年の時を隔てた二つの事件を完全解明する長編ミステリー。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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切り裂きジャック・百年の孤独 | 1988 | 百年前のロンドンの事件と現代のベルリンの事件が、まったく同じ動機で展開していく異色な構成。事件を解決するイギリス人の老人の陰に御手洗が見えるが定かではない。わざわざ百年前の切り裂き魔が復活したような演出は、ちょっと過剰。 |
島田荘司 高山殺人行1/2の女
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斎藤《さいとう》マリに不倫の相手・川北留次《かわきたとめじ》から、突然「女房を殺してしまった!警察に自首しようと思う」という電話が……。窮地《きゅうち》に立たされた二人は、チエをしぼってある計画を練りあげた。
帯、カバー、裏表紙等から引用
清里《きよさと》一軽井沢《かるいざわ》一上高地《かみこうち》一高山《たかやま》を結ぶ山岳ドライブで、恐怖と戦慄《せんりつ》のサスペンス!
車好きの著者が放つ、謎とスリルに満ちた新感覚ドライブ・ミステリーの力作!
タイトル | 発表 | 感想 |
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高山殺人行1/2の女 | 1989 | TVの2時間ドラマレベルの安直サスペンスの軽さ。どちらかというと女性読者を意識している。 |
宣伝文句
東京四谷の雑居ビルの放火事件で若い警備員が焼死する。不審な死に警察の捜査が始まった。若者の日常生活に僅かに存在した女の影……。
帯、カバー、裏表紙等から引用
女の行方を追ううちに次は赤坂で放火が、そして現場に”東京”と謎の文字! 索漠たる都市の内奥と現代人の心を見据えて鬼才が描く、印象深い推理長編。
タイトル | 発表 | 感想 |
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火刑都市 | 1989 | 都市問題を語る、わりと社会派の作品。事件自体よりも”東京”の意味が面白い。 |
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新宿西口地下街にあるケーキ屋のガラスケースの上にすわる猿の人形。向かいの喫茶店で働く純子は、この猿に結ばれているリボンが、時によって位置を移動するのが気掛かりだった。(「踊る手なが猿」)
帯、カバー、裏表紙等から引用
都立高の敷地から江戸時代の墓地が? その中の樽形の棺に男女二体の人骨と、密封された小壺が入っていた。(「暗闇団子」)
サスペンス&トリック傑作集。
タイトル | 発表 | 感想 |
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踊る手なが猿 | 1990 | 新宿駅地下街と神猿の相似とは。 |
Y字路 | 1993 | 部屋で死んでいた見知らぬ男を、交通事故を装って処分する。 |
赤と白の殺意 | 1993 | 忘れられていた軽井沢の血生臭い記憶。 |
暗闇団子 | 1993 | 哀しくも美しい、一介の下級武士と花魁の恋と心中。 |
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もと消防署だった建物を購入した男は、施設の一部として残った「見張り塔」から、毎日写真を撮りつづけた。聳え立つ富士を背景に、ソープランドの屋上に立つ”自由の女神像”。ある日、その女神の目が異様に赤く光る瞬間があることに気づいたとき、男の平穏な日常を襲う衝撃的な事件が…。<表題作>
帯、カバー、裏表紙等から引用
奇抜な着想で鬼才が放つ、トリック&サスペンスの傑作!
タイトル | 発表 | 感想 |
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ドアX | 不明 | 美人で歌も踊りもうまい完璧な女はやっぱり妄想だった。 |
首都高速の亡霊 | 不明 | 死体がめぐりめぐって復讐する因果応報もの。道路公団批判はなかなか。 |
天国からの銃弾 | 1992 | 身近な謎の解明と思いきや、殺された息子の敵をとるため、老狙撃手はたち上がるというドラマチックなラスト。 |
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昔、天に昇ろうとした男の伝説がある。九州・星里の街。昭和五十一年の昇天祭りの日、祭りの櫓に三人の男女の死体が吊された。犯人とされた門脇春男は、十七年の収監ののち、死刑を執行される。ところが奇跡が起こり、彼は生き延び、釈放された。そして昇天祭りの夜、彼自身が伝説のとおりに天に昇ったが…。
帯、カバー、裏表紙等から引用
蛍狩りなどを詩情豊かに描き、死刑問題をからめた異色作。
タイトル | 発表 | 感想 |
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天に昇った男 | 1994 | 本格推理とは言えないので、異色小説か。痴者や人生のやり直しへの思い入れは感じる。しかし、このオチは何とかならないか。 |
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待望の個人読本ついに刊行!
帯、カバー、裏表紙等から引用
御手洗潔シリーズ書き下し短編小説、
特別書き下し評論、コラム掲載。
全作品網羅、充実のブックガイド。
特別寄稿=井上夢人、歌野晶午、いしいひさいち
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
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SIVAD SELIM | 島田荘司 | 1997 | 有名ジャズ・プレイヤーとほのぼのクリスマス・パーティ。ミステリではない。 |
島田さんとビートルズ | 井上夢人 | 1997 | 二人ともビートルズファンで音楽をたしなむ。 |
全著作ガイド フィクション編 | 島田荘司 | 1997 | 御手洗シリーズ、吉敷シリーズなど。 |
島田荘殺人事件 | いしいひさいち | 1997 | マンガ2ページ。 |
島田ワールドの住人たち | 今井ゆきる | 1997 | 御手洗潔など、主な登場人物の紹介。 |
レオナからの三通の手紙1 石岡氏への手紙 | 島田荘司 | 不明 | ハリウッドに実情など。 |
レオナからの三通の手紙2 『BEWIDTH』への手紙 | 島田荘司 | 不明 | LAの店屋など。同人誌への返事。 |
レオナからの三通の手紙3 読者への手紙 | 島田荘司 | 1997 | ハリウッドでの生活など。 |
喋り言葉も『本格』で | 歌野晶午 | 1997 | 島田荘司は非常に論理的に淡々と話すらしい。 |
全著作ガイド ノンフィクション編 | 島田荘司 | 1997 | ミステリー評論、車、ラリー、日本社会論など。 |
儒教社会と探偵小説 | 島田荘司 | 1997 | 儒教の階級的には、探偵は高齢男性がよい。 |
奇想・詩想・随想 『あとがき』にかえて | 島田荘司 | 1997 | 作者の人生観を表す、主な作品からの名台詞。 |
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●ロンドンの街を震撼させた、血も凍《こお》る売春婦連続殺人(「切り
帯、カバー、裏表紙等から引用
裂きジャック」)
●絶対沈まないといわれた豪華客船が、北大西洋で遭難《そうなん》(「タイタニック号沈没」)
●美貌《びぼう》を誇《ほこ》る貴婦人邸の地下室から、35の男の遺体が(「女王蜘蛛《ぐも》」)
●新妻が浴槽で次々と死を遂げる(「浴槽の花嫁」)
犯罪・事故史上有名な事件を集めた世界に類のないミステリー百科(14編収録)
タイトル | 発表 | 感想 |
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牧逸馬の世界怪奇実話 | 2003 | 明治の大流行作家だった牧の実話事件話を紹介する。牧への尊敬もあるだろうが、創作のほかに、よくこんな時間があるものだ。 |
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昭和五十八年十二月。『火刑都市』事件の捜査を終えた中村は休暇を
帯、カバー、裏表紙等から引用
取り、妻の実家・埼玉県秩父市に帰省していた。
そこで中村は一つの事件に遭遇する。地元警察は自殺と判断した死体。これに不審を抱いた中村は捜査を開始する。その直後に発生する第二の殺人!!!そして事件は連続殺人事件へと発展していく!!多くの遺留品、意味的な殺害方法。多くの謎の裏に隠された真相に中村が挑む!!!
島田荘司(しまだそうじ)
広島県生まれ。1981年『占星術殺人事件』で衝撃的なデビューを飾る。
以降、名探偵・御手洗潔シリーズ。刑事・吉敷竹史シリーズなど人気作を多数生み出し、本格ミステリー界に不動の地位を築く。
多くの若手作家のデビューを後押しし、現在では小説の他に冤罪救済など社会活動も多くこなす。
小島正樹(こじままさき)
埼玉県生まれ。十代の頃より作家を志し業に勤しむ。数年前から島田荘司に師事し、『御手洗パロディサイト事件』『御手洗パロディサイト事件2パロサイ・ホテル』に参加する。壮大なスケールと精緻なトリックは21世紀のネオ本格の旗手として大きく期待される。
タイトル | 発表 | 感想 |
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天に還る舟 | 2005 | 後進作家の紹介のために手を貸したようなスピンオフ作品。奇想度はなかなか。 |
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
アスペルガー症候群の子供たちを集めた学園から、少女が消えた。残されたザッカリ・カハネのもとに届いた文書に記されていたのは、世界支配に取り憑かれた民族の歪んだ野望と、学園の恐怖の実態だった。生きるため、学園を脱出したザッカリを待ち受ける驚愕の真実ー。ほかに、「21世紀本格」の嚆矢となった「ヘルター・スケルター」を収録した歴史的傑作中編集。
目次(「BOOK」データベースより)
タイトル | 発表 | 感想 |
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エデンの命題 | 2005 | カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」や、漫画の「約束のネバーランド」を思い出させるが、もちろん違う。 |
へルター・スケルター | 2005 | よほど脳科学に入れ込んだのか、御手洗作品以外にも最先端の科学の題材が出てくる。 |
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著者のことば
帯、カバー、裏表紙等から引用
古いトランクから、思いがけず、デビュー前の手書き原稿が出てきた。文章はひどいもので、すっかり手直ししないと発表できたしろものではなかったが、中身に驚いた。寸借詐欺の手口が丹念に書かれ、ごまかしの類がまったくなかったからだ。やはりデビュー当時の方がトリック発想は濃い。作中で六年という時間の段差がある、最新の中篇があったので、試しにここにはさんでみた。そうしたら、偶然にも新作とぴったり呼応し合う部分が生じたから、また驚いた。こうするべき運命の作だったのだと思う。
「よって池袋までが勝負だ。たった今、新大久保、高田馬場、目白、池袋の各駅のホームに、二名ずつの刑事を急行させた」
都内で起きた誘拐事件!犯人は身代金の受け渡し先に山手線車内を指定した。完璧と思われた包囲網を突破した犯人。そして事件後、母親は謎の失踪をとげる!衝撃の結末があなたを待つ!
タイトル | 発表 | 感想 |
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帝都衛星軌道 | 2008 | 身代金の受け渡しに山手線を使うのはなぜか? むしろ、いなくなった妻の方に違和感が出る。 |
ジャングルの虫たち | 2008 | 途中に別作品をはさむ構成は、個人的には好きではない。いかにもセコい詐欺師の話。 |
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
謎の浮世絵師・写楽の正体を追う佐藤貞三は、ある仮説にたどり着く。それは「写楽探し」の常識を根底から覆すものだった…。田沼意次の開放政策と喜多川歌麿の激怒。オランダ人の墓石。東洲斎写楽という号の意味。すべての欠片が揃うとき、世界を、歴史を騙した「天才画家」の真実が白日の下に晒されるー。推理と論理によって現実を超克した、空前絶後の小説。写楽、証明終了。
島田荘司(SHIMADA SOJI)
1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃的なデビューを飾る。以後『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』などの御手洗潔シリーズをはじめ、『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』などの吉敷竹史シリーズを中心に人気作品を数多く生み出し、本格ミステリーの旗手として不動の地位を築く。『摩天楼の怪人』『帝都衛星軌道』『溺れる人魚』『リベルタスの寓話』など著書多数。評論も多い。本作品は、構想20年以上に及ぶ大作である。
タイトル | 発表 | 感想 |
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写楽 閉じた国の幻 | 2010 | この写楽の正体についての学説ついては以前からあったようで、オリジナルではない。しかしそれを物語として上手く見せている。そうすると現代のエレベーター事故の件がアンバランスで、ただのその時、抱いていた社会への怒りで、物語上、必要なく思える。 |
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内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
煙草屋の老婆が殺された夜、ゴーグルで顔を隠した男が闇に消えた…。死体の下から見つかった黄色く塗られたピン札、現場に散乱する真新しい五十本の煙草。曖昧な目撃情報に怪しい容疑者が続出し、核燃料製造会社をめぐって奇怪な噂が。そしてついに“ゴーグル男”が出現した。巧緻な伏線と戦慄の事件が、ねじれ結ばれ混線する!この上なく残酷で、哀しい真相が心を揺さぶるミステリー。
著者情報(「BOOK」データベースより)
島田荘司(SHIMADASOJI)
1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃的なデビューを飾る。以後『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』などの御手洗潔シリーズをはじめ、『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』などの吉敷竹史シリーズを中心に、人気作品を多数生み出し、本格ミステリーの旗手として不動の地位を築く。著書は、『摩天楼の怪人』『溺れる人魚』『リベルタスの寓話』『写楽閉じた国の幻』『21世紀本格宣言』『島田荘司のミステリー教室』『秋好英明事件』『進々堂世界一周追憶のカシュガル』等、小説からエッセイ、ノンフィクションまで幅広い。「島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」を主宰するなど新人発掘にも尽力している。
タイトル | 発表 | 感想 |
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ゴーグル男の怪 | 2011 | これまた、いつもの当時の社会問題に絡めたミステリだが、どうも新奇性がなくて、よほどのファンでなければ、おススメできない。 |
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
猟奇殺人の犯人が捕まった。陪審員の理解は得られず、男は凶悪犯の巣窟・孤島の牢獄アルカトラズへと送られる。折しも第二次世界大戦の暗雲が垂れ込め始めたその時期、囚人たちの焦燥は募り、やがて脱獄劇に巻き込まれた男は信じられない世界に迷い込む。島田荘司にしか紡げない、天衣無縫のタペストリー。
著者情報(「BOOK」データベースより)
タイトル | 発表 | 感想 |
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アルカトラズ幻想 | 2012 | 猟奇殺人犯が経験した奇妙な物語。この強引さが作者らしさで、結局、最後まで読ませる。 |
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