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経済小説

日本経済新聞社

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太字作品や★★★★★が特におすすめです。

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過ぎ去った高度成長期、サラリーマンは”気楽な稼業”とも言われた。時は移り低成長下の現在、サラリーマンを気楽と言う人がどこにいるだろう。単身赴任、倒産、転職、定年、昇進の道は閉ざされ、今坐っている自分の席さえも明日には……。だが逆境にあってこそ湧き出てくる力もある。第一線に生きる現役たちの豊富な具体例を、ドキュメンタリー・タッチで綴るレポート。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
サラリーマン 11981どこにでもいるようなサラリーマンたちの、転職、心の病、移動などのドラマが描かれるが、今の時代と比べると、かなり会社に依存していて、まだまだ甘い時代だったようだ。

日本経済新聞社 ドキュメント サラリーマン 2

著者:    日本経済新聞社
発表:    1981年
発行所:   新潮文庫
カバーアート:坂本富志雄
価格:    360円

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低成長、OA化など、環境の激変に揺れる企業社会にあって、昇進や転勤に一喜一憂し、子供の教育や自分の老後に頭を悩ましながらも日本経済を支えるサラリーマンたちは、どう生き、どう変革を乗りきろうとしているのか。すべての実在人物に取材し、ひとりひとりの生きがい、苦悩を追って、現代日本の揺れ動くサラリーマンの実像をとらえた長期連載コラムから15話を収録。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
サラリーマン 21981見事な会社人間たちの環境や、それから脱出した人たちの苦悩。20年前の状況を知るという意味でのみ重要。

日本経済新聞社 ドキュメント サラリーマン 3 定年前後

著者:    日本経済新聞社
発表:    1981年
発行所:   新潮文庫
カバーアート:坂本富志雄
価格:    360円

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しのびよる高齢化時代の波に、企業社会は、そこに生きるサラリーマンともども、今揺れに揺れている。人生の大半を過ごした「会社」を離れ、肩書きのない行く末をどう生きるか。厳しい現実を前に戸迷う人、途方にくれる人、力強く新しい人生を切り開いて行く人……。菊池寛賞受賞の本シリーズ中でも連載中から最も反響の大きかったテーマ、高齢化社会のサラリーマン群像を追う。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
サラリーマン 31981情けないほど企業に依存していた会社人間たちの最後のあがきか。「窓際族」なんていう余裕があった頃の話。

日本経済新聞社 ドキュメント サラリーマン 4 海外に働く日本人

著者:    日本経済新聞社
発表:    1981年
発行所:   新潮文庫
カバーアート:坂本富志雄
価格:    320円

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世界各地に駐在し、電子機器や自動車で摩擦を生み、すし、天ぷらで日本食ブームを巻き起こしている日本人サラリーマン。経済大国の「顔」としての重みが増す中、単に「メイド・イン・ジャパン」を売り込むだけでなく、異質文化との間で日本の真の国際化を実現する役割をも同時にになう。海外ビジネスの最前線に立つ日本人を現地に取材、様々な軋轢の下で働く彼らの喜びと苦しみを探る。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
サラリーマン 41981日本の海外進出の初期、文化摩擦によるゴタゴタが懐かしい。今は、どちらの側の人間も理解が進んできたはずだが……。

日本経済新聞社 2020年からの警鐘 ー日本が消える

編者:    日本経済新聞社 にほんけいざいしんぶんしゃ
発表:    1997年
発行所:   日本経済新聞社
価格:    1500円

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 ひとつの調査がある。くもん子ども研究所が小学校四年生から高校三年生までの児童・生徒とその両親に「今の世の中でもデッカイ夢を持てるかどうか」と聞いたところ、「持てる」という回答は親が六七・一%に達したのに、子どもは五五・三%と半分強にとどまった。小学校四年生から高校三年生といえば、年齢はだいたい十歳から十八歳。二十一世紀前半の日本を背負う世代だが、彼らは自分たちの親ほど将来を楽観していない。
 子どもたちが大きな夢を持ちにくい社会になりつつあるのは否定できない。景気は緩やかに回復しているとはいえ、明るさはいまひとつ。海外との経済競争も激しくなるばかりだ。親の収入はあまり伸びないし、リストラの対象にされるかもしれない。二十一世紀には、高齢化で税金の負担も重くなる。生まれる子どもの数が少なくなって人口が減っていく。地球規模では、人口が爆発的に増えて環境が悪化したり、食糧危機やエネルギー危機がやってくる心配もある。
 私たちの取材はこういう問題意識から始まった。次の世代に夢のある社会を引き継いでもらうために、今何をしなければならないのかーそれを探るために、まず二〇二〇年の日本や世界の姿を描き、そこからさかのぼって今の経済や社会のありようを考えるという手法を原則にした。二〇二〇年という年を掲げたのはまず、その前後に人口の四分の一が六十五歳以上の高齢者で占められるようになり、日本が世界で最も老いの進んだ国になるとみられるからだ。これに少子化も加わって、そのころの日本は経済がマイナス成長に落ち込むかどうかの瀬戸際
に立たされる。地球規模の問題も深刻さを増しているだろう。二〇二〇年が二十一世紀の日本を考えるうえで重要な年なのは間違いない。

まえがきから引用

感想

日本政府の安全確保への不信感と中国の大気汚染による酸性雪の問題が浮き彫りになっている。また、日本の司法制度や教育の問題、若者の無力感、企業の雇用問題、高齢化の影響などが指摘されている。さらに、東アジアの共通教科書作成やドイツの通貨統合についても言及されている。日本は経済の競争に苦しみ、孤立する可能性があり、改革の歩みが遅い状況である。

とっくに過ぎ去った2020年を、大変重要な分岐点として提示している本書が上梓された1990年代末は、バブル崩壊から少し持ち直したものの、世紀末も相まって、まだまだ暗い雰囲気を醸し出している。”Japan as No.1″などと煽てられて増長していた日本人の自信が崩壊し、逆に大反省の時期になっている。何を問題視しているかというと:

  • 旧態依然かつ遅々として進まない国内制度の改革
  • グローバルな競争には勝てない企業文化、およびその根っこにある日本文化
  • 少子高齢化で拡大する老人社会、と同時に労働者不足
  • 昭和的な平和な時代が壊れつつも、次の姿が見えない不安

等々、けっこう何時の時代でも、現在でも語られているような点だ。私は一つひとつの未来予測が当たったか、外れたか検証はしないが、個人的には便利にはなったし、廃れるものは勝手に消えていったし、そこは栄枯盛衰の常で、結局なるようになったし、別にそれで良いと思う。当時の世相の研究の助けにはなる。

日本経済新聞社 2020年からの警鐘 2 -怠慢な日本人

編者:    日本経済新聞社 にほんけいざいしんぶんしゃ
発表:    1997年
発行所:   日本経済新聞社
価格:    1500円

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 日本経済新聞紙上で連載している「二〇二〇年からの警鐘」の取材班に、ある高校教師から一通の手紙が届いた。「驚きました。生徒に記事をコピーして配ったら、自分たちだけで将来のことを議論し始めたのです。その日その日を刹那《せつな》的に生きているようにみえる彼らの別の一面を発見しました。一度、ウチの高校を見に来てください」。そういう内容だった。
 日本は同族意識のもと、戦後、集団の力で経済を発展させ、安定した社会をつくるのに成功したが、高齢化・少子化やグローバル化が進み、知識社会に移行するなかで、かつての強みは弱みに取って代わり、社会の閉塞《へいそく》感が増している。政治、行政、経済の仕組みを改革するだけではなく、人々が自分を見つめ直し、個人として自立しないと、日本の社会は停滞から抜け出せない。
 実際、多くの日本人は会社や組織の中でぬくぬくとしており、そのことがこの国の経済や社会に影を落としている。個の活力を生かせないから技術の飛躍は生まれない。日本が民主主義国家として一皮むけないのも、国民が納税者として自立しておらず、政府を監視していないためだ。それだけならまだしも、学校教育は個を確立できない日本人の再生産を続けている。現役世代が自らを変えるのは、成功体験を捨てるのと同義だから、確かに難しい。しかし、二〇二〇年の日本を背負う次の世代まで同じ色で染めてしまったら、二十一世紀の日本は夢を失ってしまう。
 個人個人による自己改革。連載で、くどいほど繰り返して訴えてきたのはこのことだった。その芽は、徐々にだが、出てきてはいる。集団に寄り掛かるのではなく、自分の力を信じて前に進もうという人、高齢化の負担が増すなかで自助の精神を貫こうという人、自らの責任を自覚し、自己を律していこうという人、異質なものを受け入れ、多様性のなかに生きる道を見いだそうという人ー。彼らはまだまだ少数派に過ぎない。しかし、こういう改革の芽を太い幹に育てていけば、次の世代はしっかりと受け止めてくれるだろう。高校教師の投書はそれを示している。

まえがきから引用

感想

日本の社会は閉塞感が増し、教育の問題や就職不安、学歴エリート主義などが指摘されており、個人の自立と教育改革が必要であることが警鐘されている。日本の帰国子女の増加や福祉制度の問題、技術に対する無関心など、日本の社会や経済には様々な課題が存在している。また、日本の技能者の報酬や技術を学ぶ機会が不足しており、技術の空洞化が懸念されている。

今後のグローバルな競争時代を生き抜くためには、やはり日本的文化は足を引っ張るだけだという、なんだか何時も聞いているような論議が中心だ。大昔から定期的に日本の閉鎖性を指摘されながらも、今もこの通りなので、日本は結局大して変わらないだろう。しかしながら日本の社会は、気づかないほど少しずつ常に変化しているので、このように数十年後に振り返ってみると、けっこうな差異に驚くかもしれない。
確かにGDPは中国に抜かれて世界3位になったりして、グローバルな視点だと斜陽国家に見えるが、国民が安全に幸せに暮らせているか、という点では結構良い点いってるように思う。したがって、本書に影響されて将来を悲観して、鬱になる必要はないと考える。

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