太字作品や★★★★★が特におすすめです。
泡坂妻夫 亜愛一郎の狼狽
著者: 泡坂妻夫
発表: 1976年 ~ 1977年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:渡辺東
価格: 600円
宣伝文句
『11枚のとらんぷ』を筆頭に、「乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品――それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。ユニークなキャラクターの探偵、愛一郎とともにその飄々とした姿を現わした著者の、会心の笑みが聞こえてきそうな、秀作揃いの作品集。亜愛一郎三部作の開幕!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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DL2号機事件 | 1976 | イケメンのくせにドジな名探偵・亜愛一郎のデビュー。名前は探偵名鑑などで、先頭にくるように考えられた。一度事故が起これば、また起こる確率は低いのか。 |
右腕山上空 | 1976 | 風船気球のゴンドラで銃殺死体。犯人はどこから来て、どこへ行った? |
曲がった部屋 | 1976 | 鏡映対称構造の建物の盲点。 |
掌上の黄金仮面 | 1976 | 登山家は山に向っているので、目がくらまない。 |
G線上の鼬 | 1977 | イタチが道を横切るのは、不吉な前兆だ。 |
掘出された童話 | 1977 | 完全に閉じた文字による、暗号解読。 |
ホロボの神 | 1977 | 銃を知らない部族に通じる呪術。 |
黒い霧 | 1977 | カーボンを吸っているからといって、街に蒔かれた時間の後に死んだとは限らない。 |
泡坂妻夫 亜愛一郎の転倒
著者: 泡坂妻夫
発表: 1977年 ~ 1980年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:松尾かおる
価格: 600円
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色白で端正な顔立ち、身につけるものから足の爪先まで.ピシッと決めた優男。ところが、なにか行動を起こすや忽ちズッコケる。容姿は二枚目、立居振舞は三枚目という奇妙なカメラマン亜愛一郎。だが、ひとたび不可解な事態に遭遇するや、それまで鈍そうに見えた亜の頭脳が高速回転を始め、白眼をむき出すときには、真相に辿り着いている。泡坂妻夫の名人芸が冴えわたる傑作短編集。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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藁の猫 | 1977 | 結婚すると完全な愛ではなくなる。 |
砂蛾家の消失 | 1977 | 寝て起きたら、家が無くなっている。 |
珠洲子の装い | 1978 | 彼女に最も似ているのは誰だ? |
意外な遺骸 | 1978 | 死体を煮て、撃って、焼いて、食えば童謡になる。 |
ねじれた帽子 | 1979 | 服を脱がずに注射をする方法。 |
争う四巨頭 | 1979 | やろうと思えば、あらゆることが賭け事になる。 |
三郎町路上 | 1980 | 首だけあれば偽装が可能だ。 |
病人に刃物 | 1980 | 突然、凶器が出てきたからといって、刺したとはかぎらない。 |
泡坂妻夫 亜愛一郎の逃亡
著者: 泡坂妻夫
発表: 1980年 ~ 1984年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:松尾かおる
価格: 620円
宣伝文句
長身で二枚目、 行動は些か心許ないが、 虫や雲を撮るこ とにかけては右に出る者のない実力派カメラマン、 亜愛 一郎。 だが、彼の行くところ、 必ず怪事件が勃発する。 そして愛一郎が白眼をむいたときは、 決まって事の真相 を言い当てるのだ。 快調の連作第3弾。 愛一郎の行く先 に必ず現われる不思議な人物の正体も、 遂に解き明かさ れる時がきた。 愛すべき名探偵、 亜愛一郎最後の事件簿。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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赤島砂上 | 1980 | 隠すことは顕れること。 |
球形の楽園 | 1982 | トーテムポールが倒れていてはマズい理由。 |
歯痛の思い出 | 1981 | 三鈷の松は珍しく、三本の葉しかない。 |
双頭の蛸 | 1982 | 銃弾が貫通すれば、焼け跡や煤を残す。 |
飯鉢山山腹 | 1983 | 偶然起きた崖崩れを、アリバイに使う。 |
赤の讃歌 | 1983 | 殺意が出るほどの恐怖症があるのだろうか? |
火事酒屋 | 1984 | 横になっていれば、背の低さがわかりにくい。 |
亜愛一郎の逃亡 | 1984 | 犯人のように忽然と消え失せた愛一郎は、本国で即位して完結。最後も回文で締める。 |
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