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ミステリ小説 日本

中津文彦

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もと岩手日報勤務。

キーワード:
東北。

太字作品や★★★★★が特におすすめです。

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義経は平泉で討たれたのではない。頼朝の追捕の手を逃れ、ひそかに北へと脱出していた。……高名な歴史学者が盛岡のホテルで殺され、事件の鍵は意外や、義経北行説にからむ謎の古文書に!  駆け出し記者法願総一郎の行く手を、解読不能の古代和文字がはばむ。暗号推理の興奮も満喫させる乱歩賞受賞の長編。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
黄金流砂1982初期作品なので構成の仕方が甘いかもしれないが、地元を舞台とした若々しいアイデアと気概が感じられる。

中津文彦 伊達騒動殺人事件

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1984年
発行所:   講談社文庫
カバーアート:谷口茂
価格:    430円

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三陸海岸で謎の死をとげた須藤健介は伊達騒動にかかわった伊達兵部のことを調べていたという。夫の死に事件の匂いを確信した妻の恭子は義弟の強力を得て、夫の研究の足跡をたどる。そして夫が死ぬ前に、伊達兵部の子孫とされる家で古文書を見たことを知る。その古文書に示された秘密は? 歴史の謎に挑んだ、壮大な推理長編。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
伊達騒動殺人事件1984残された嫁と義弟が犯人探しをする、2時間ドラマのような展開。殺人事件そのものよりも、伊達兵部が企んでいた大陰謀の仮説の方が興味深い。山本周五郎「樅の木は残った」参照。

中津文彦 闇の龍馬

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1992年
発行所:   光文社文庫
カバーアート:鈴木一誌
価格:    540円

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慶応3年(1867)11月15日。坂本龍馬、凶刃に倒れる! 幕末維新の立役者ゆえに、幕府が、紀州藩が、さらに驚愕の大物が龍馬を狙う。彼の死で歴史を変えたのは誰だったのか? 恐るべき”闇”の指令者とは——。
歴史の暗部に消え去ろうとする真実に「海援隊」で行動をともにした陸奥宗光が迫る!  大胆かつ緻密な推理。そして戦慄の真相。「闇シリーズ」第2弾!

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
闇の龍馬1992穏健派の龍馬が死んで得をするのは、やはり過激派のあの人でしょ。

中津文彦 消えた義経

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1994年
発行所:   PHP文庫
カバーアート:金本常幸
価格:    540円

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悲願の平家打倒を果たした源頼朝と義経であったが、歴史の宿命は非情にも二人の間を引き裂いた。そして義経追討の命が下った途端、義経は忽然と姿を消す。鎌倉が放った密偵の探索が進むにつれて、物語の舞台は京都、鎌倉から奥州平泉、そして遠く中国大陸の靺鞨(まっかつ)国にまでおよぶ。——義経が平泉を脱出して北へ向かったという北行伝説の謎を大胆に推理した、著者渾身の長編歴史ミステリー。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
消えた義経1994確かに北へ向かったのだが、ジンギスカンにはなっていない。

中津文彦 政宗の天下 第1巻 徳川滅亡編

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1996年
発行所:   光文社カッパノベルス
カバーアート:鈴木一誌
価格:    840円

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奇想天外な時代小説
文芸評論家 権田萬治《ごんだまんじ》
伝奇推理小説『黄金流砂《おうごんりゅうさ》』で江戸川乱歩賞を受賞して文壇にデビューした中津文彦《なかつふみひこ》は、現代の事件と歴史の謎を巧《たく》みに融合させた優れた歴史推理小説を数多く書いて来た。しかし、今回の書き下ろし長編『政宗《まさむね》の天下1(徳川滅亡編)』は、これまでの氏の歴史推理とはまったく違った、シミュレーション時代小説ともいうべき新しい試みである。
徳川家康でなく、伊達政宗が天下人になったらという奇想天外な仮説を歴史的知識を駆使して時代小説化したこの作品は、もしかすると東北出身の作者の夢の結晶ともいえるかも知れない。続編が楽しみである。

混沌《こんとん》の時代が続く。長いトンネルに入って久しく、出口の明かりが待ち遠しい。ところが、このトンネルは一本道ではない。出口がいくつかあるのだ。真っ暗闇の中、微かな手燭の光を頼りに、分岐点にさしかかるたびに進路を選んでいかなければならない。そうやって次の時代が決まっていく。歴史上の分岐点を探って、別の出口につながったはずの道を検証してみると、時代を選択することの妙味《みょうみ》を教えてれる。そういう”検証小説”を書いてみたい、と思っている。
「著者のことば」

慶長五年(一六〇〇年)九月、伊達政宗《だてまさむね》は関ヶ原に向かう徳川家康《とくがわいえやす》に呼応し、白石《しろいし》にあって上杉景勝《うえすぎかげかつ》と対峙《たいじ》していた。上杉勢の背後からの追撃を政宗が阻止《》することは、関ヶ原の決戦勝利の絶対条件。天下の行方《ゆくえ》を定める鍵を政宗が握ったそのとき、政宗は景勝と密《ひそ》かに和睦《わぼく》、矛先《ほこさき》を江戸城攻撃へと翻《ひるがえ》した! 政宗離反を知った家康は急遽《きゅうきょ》、軍を江戸守備の要《かなめ》・川越《かわごえ》城にとって返すが… 江戸に動く伊達藩の陰の軍団・黒脛巾組《くろはばきぐみ》の暗躍! 家康必死の巻き返し策とは………! 歴史の大転換点を大胆な発想で捉《とら》えなおす、著者会心《かいしん》の書下ろし歴史傑作シリーズ第一弾!

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
政宗の天下 第1巻1996日本史の重大な局面で、政宗の判断で歴史が大きく変わる。

中津文彦 政宗の天下 第2巻 伊達幕府編

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1996年
発行所:   光文社カッパノベルス
カバーアート:鈴木一誌
価格:    800円

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この夏、テレビの仕事で、中国東北部を二週間ほど旅行した中津文彦は、伊達政宗(1567~1636)とほぼ同時代を生きたヌルハチ(1559~1626)に思いをはせた。ヌルハチは江戸時代の始まりとほぼ時を同じくして、中国東北部に、満州族の統一王朝である後金《こうきん》という国家を建てた英雄である。後金はやがて明を倒し、清王朝を建てるのだが、ヌルハチの事跡や史跡に触れ、伊達幕府が誕生していたなら二人の英雄はどのような交わりを持っただろうか……。ひとしきり思いをはせたという、そのあたりのことも、第三巻には登場するかもしれない。

政宗《まさむね》という人物は、戦国武将の中ではきわて稀有《けう》な存在だったと思う。というのは、常に目標をはるか遠いところに置いていたな気がするからだ。戦国時代は、合戦に勝つことや領土の拡大、一家の隆盛など、それのみを願い、命を懸けることが当然とされた世の中だ。だが政宗は、それらのことは目標を達成するための手段にすぎない、と考えていたふしがある。では、その目指していたものは何だったのか。それを検証してみたいと思っている。
「著者のことば」

慶長五年(一六〇〇年)、徳川家康が川越の合戦で、伊達政宗率いる奥羽連合軍に敗れると、東西両軍の諸将にとって政宗は、とてつない脅威となった。奥羽連合軍の勢力は、新たな領地を加えると五百万石! 秀吉でさえその領地は二百万石であった。秀頼を囲む寄り合い所帯のなかからさまざまな思惑が噴出。徳川の残党や、石田三成をはじめとする旧西軍の諸将の間では、密かに政宗追い落とし策が進行していっ
た! 謀略を察知した政宗は、急遽、難攻不落といわれる越後の春日山城攻撃に乗り出すが…..
書下ろし奇想歴史シリーズ第二弾! 伊達幕府成立を目指して物語はいよいよ佳境!

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
政宗の天下 第2巻1996ちょいと政宗贔屓で、万事都合よく行くが、いかにも起こりそうな展開だ。

中津文彦 政宗の天下 第3巻 海外雄飛編

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1996年
発行所:   光文社カッパノベルス
カバーアート:鈴木一誌
価格:    800円

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三巻、千六百枚を超えるこの壮大な物語を書き上げて、中津文彦はすっかり政宗やその重臣たちの一人一人と、顔馴染みになった気がしているという。重臣の一人、鈴木元信は、政宗が幕府を開いたときのために、律令、式目などの草案を用意していた。残念ながらそれらの文書は焼却されたらしいが、今に残っていれば、この物語の恰好の参考資料になったにちがいない。それにしても四百年近く前に、著者と同じように政宗の天下を考えた人間がいたとは、なかなか痛快である。

政宗を天下人にしたい、という思いは、伊達家臣団のすべてが抱いていた。彼らの主君には、それだけの器量があったし、世間の多くそれを認めていた。その政宗が天下人になれなかったのは、なぜか。運がなかった、と言ってしまえばそれまでだが、それだけで割り切れるものではない。何が欠けていたのか。満たされていれば、歴史はどうなったか。それを考えてみることは、これからの時代を選択していくうえでも参考になるだろう。
「著者のことば」

征夷大将軍となった政宗は、尾張の地に新城を築くなど、着々と幕府の体制を固めつつあったが、毛利、島津をはじめとして、政宗に抵抗する者も少なくなかった。なかで肥後のキリシタン大名・小西行長は密かに伴天連を集め、政宗追い落としを画策していた。伴天連たちはキリスト教の伝道師であると同時に、母国スペイン・ポルトガルの植民地政策の先兵でもあったのだ! 国内のみならず外国列強からの圧力が、容赦なく政宗に襲いかかる! 肥後に飛ぶ伊達藩の陰の軍団・黒脛巾組! 伊達幕府に、にわかに暗雲が巻き起こった! 壮大なスケールで歴史をとらえなおす書下ろし奇想歴史シリーズ第三弾! ここに堂々完結!

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
政宗の天下 第3巻1996しかし作家として、こういうオチは絶対してはならないでしょう。

中津文彦 龍馬の明治 第1巻 総裁政府編

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1997年
発行所:   光文社カッパノベルス
カバーアート:鈴木一誌
価格:    781円

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中津文彦の地元・盛岡で’97年6月に〈第一回みちのく国際ミステリー映画祭〉が開かれ、氏も参加した。多くの映画関係者やミステリー作家が盛岡を訪れ、市内11ヵ所に設けられた、映画鑑賞会、トークショー、ブックフェア、コンサートの各会場は、予想を上回る延べ1万4000人の人々でにぎわった。氏が、作家の高橋克彦氏や井沢元彦氏らと作っている〈彦の会〉のミステリー談義も大いに盛り上がり、大満足。〈みちのく国際ミステリー映画祭〉の今後の発展をますます確信したようだ。

龍馬の死は、けっして必然的なものではなかった。これを避けることは十分に可能だった。それが運命だったのだ、と言ってまえばそれまでだが、落とさずともいい生命を落としてしまたとしか思えない。歴史も(人生と同じように)必然の積み重ねでなく、選択の積み重ねだと思う。「もし」は歴史のタブーだ、と言ってると後悔も反省も生まれてはこないし、明日への糧にするのもむずかしいだろう。
「著者のことば」

慶応三年(一八六七年)十一月十五日、坂本龍馬、暗殺者の凶刃を逃れる! 十津川藩士を騙る暴漢三人が近江屋の二階を急襲! 龍馬は、とっさに高杉晋作から譲り受けたピストルで彼らを撃退、九死に一生を得た。土佐藩邸に身を移た龍馬は、討幕でなく廃幕による転換をめざして、陸奥宗光とともに精力的に動きだすが、挙兵討幕の動きは風雲急を告げていた。長州に次ぎ薩摩の西郷隆盛も武力討幕へと傾いて……。まざまな陰謀と策略の乱れ飛ぶ維新の嵐のなか、幕府が、西郷が、さらに諸外国までが龍馬の行く手を阻む! 龍馬の想い描いた明治とは何だったのか?読者、 瞠目瞠の書下ろし奇想歴史新シリーズ第一弾!

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
龍馬の明治 第1巻1997同様に、龍馬が生きていれば維新はどのように進行したかを探る。

中津文彦 龍馬の明治 第2巻 内乱平定編

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1997年
発行所:   光文社カッパノベルス
カバーアート:鈴木一誌
価格:    781円

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大阪の大槻能楽堂が去年から始めた「歴史再発見・源平盛衰シリーズ」と銘打った自主公演で、中津文彦は開演前の講演の講師を務めた。江戸期以降埋もれたままになっていた謡曲を掘り起こし、上演するという企画だが、怨霊、亡霊などという当時の人々の心に潜んでいた世界に、彼は強く心惹かれたようだ。能の幽玄の美が、これからの彼の歴史ミステリーの世界にどう生かされるか、中津ファンにとっては大いに楽しみである。

坂本龍馬が生きて明治を迎えたなら、時代はどうなっていたか。それを考えてみると、はからずも明治と現代がいかに強く結びついているかということに思い当たる。明治新政府が打ち出した施策は、かねてから龍馬が主張していたものとはかなり違った。ところが、その残滓が今もなお世の中に澱んでいることに気づき、改めて龍馬の“大きさ”が迫ってくるのである。
「著者のことば」

慶応四年一月、龍馬の新政府構想をうけて実施された選挙で、密かに総理の座を狙っていた徳川慶喜の野望を打ち砕き、西郷政権が誕生した。西郷は大坂城を接収、斬新な国家運営を始めたが、旧徳川家臣の間に主君が西郷の風下に立ったことへの憤懣が巻き起こる。旧幕臣による政府転覆計画! 発足したばかりの西郷新政権に忍び寄る暗雲! 権謀術数! 新時代に向かって進む龍馬に、西郷に向け、ついに矢が放たれた! 龍馬の想い描いた明治は、実現できるのか? 新時代の夜明けに、模索する青春群像を描く、著者渾身の書下ろし奇想歴史シリーズ第二弾!

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
龍馬の明治 第2巻1997煮えたぎる国内の不満分子、さらに忍び寄る外国勢力、新政府の前途は多難だ。

中津文彦 龍馬の明治 第3巻 大陸進出編

著者:    中津文彦
       なかつ・ふみひこ
発表:    1997年
発行所:   光文社カッパノベルス
カバーアート:鈴木一誌
価格:    781円

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自宅のある盛岡と東京の仕事場を年に十四、五回往復する暮らしを、中津文彦は、もう九年も続けている。南北に五百五十キロの隔たりを往復する暮らしをしていると、四季の移り変わりに対する思いが敏感になるという。東京では二月に梅が咲いて三月下旬に桜が咲きはじめるが、盛岡では梅も桜も四月の末にいっせいに咲き誇る。おかげで新幹線や車の中で、何度もお花見をする贅沢が味わえると、彼は毎年、春の訪れを心待ちにしているそうだ。

幕末も大詰めに来て、龍馬が新政府の閣僚名簿とでもいうべきものを作成したことがある。その中に龍馬の名はなく、西郷が訝ると、龍馬はわしは世界の海援隊でもやりますかな」と笑った、と伝えられている。だが、龍馬が生きて明治を迎えたなら、はたして政府を率いる立場にならずにすんだだろうか。出たい人より出したい人を、というのは、いつの世でも庶民の願いなのだ。
「著者のことば」

明治五年、岩倉政権に明治政府発足以来の外圧による危機が襲ってきた。横浜港に停泊するペルー船マリア・ルーズ号から脱走した中国人苦力二人の処遇をめぐり、イギリスなど欧米列強が日本政府に干渉してきたのだ。さらにこれを見越したかのように、日本周辺からも次々と列強の圧力の嵐が….. 不凍港を求め南下を狙うロシア。鎖国政策をとる李氏朝鮮の宗主国・清。 急遽、総理となった龍馬は事態打開に、西郷を朝鮮に派遣するが、国交樹立に漕ぎ着けたそのとき、清国の砲弾が日本を…! 黎明期の日本を新しい視点で問い直した好評、書下ろし奇想歴史シリーズ、ここに堂々の完結。

帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル     発表 感想
龍馬の明治 第3巻1997やっぱりこういうオチはもう勘弁してほしい。

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