太字作品や★★★★★が特におすすめです。
- 河出書房編 文豪ミステリー傑作選
- 鮎川哲也編 鯉沼家の悲劇 本格推理マガジン
- 鮎川哲也編 硝子の家 本格推理マガジン ★★★★★
- 中島河太郎編 怪談ミステリー集
- 河出書房編 仙台ミステリー傑作選
- 佳多山大地編 線路上の殺意 鉄道ミステリ傑作選 昭和国鉄編
- ミステリー文学資料館編 古書ミステリ倶楽3
- エラリー・クイーン編 日本傑作推理12選 II
- 鮎川哲也編 下り「はつかり」 鉄道ミステリー傑作選
- 北村薫&宮部みゆき編 推理短篇六佳撰
- 角川書店編 金田一耕助の新たな挑戦
- ミステリ・アンソロジー 「Y」の悲劇
- 島田荘司編 21世紀本格
- 角川書店編 金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲
- ミステリーズ!編 あなたが名探偵
- 文芸第三出版部編 謎の館へようこそ 白
- 文芸第三出版部編 謎の館へようこそ 黒
河出書房編 文豪ミステリー傑作選
編者: 河出書房
発表: 1906年 ~ 1980年
発行所: 河出書房新社
カバーアート:厳谷純介
価格: 440円
宣伝文句
死んだ友人の墓参りで見かけた若い女性は何者なのか?友人の母親に頼まれて“探偵”となった男がついに見出した驚べき人間性の真実―夏目漱石の異色作「趣味の遺伝」を始め、森鷗外・志賀直哉・芥川龍之介・谷崎潤一郎・泉鏡花・川端康成・太宰治・内田百閒・三島由紀夫ら日本文学史に聳える十人の文豪が、人間の謎と神秘を推理する傑作を精選した、風味豊かなミステリー・アンソロジー!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
趣味の遺伝 | 夏目漱石 | 1906 | 日露戦争で凱旋しても、皆、多大な犠牲を払っている。 |
魔睡 | 森鴎外 | 1909 | 妻が友人の精神科医に催眠術をかけられて、いたずらされたのでは、という疑惑。 |
范の犯罪 | 志賀直哉 | 1913 | 中国人の奇術師が妻を殺害したのは、事故か?故意か? |
開化の殺人 | 芥川龍之介 | 1918 | 従妹を愛するあまり、結婚相手を毒殺した医師の苦悩。 |
途上 | 谷崎潤一郎 | 1920 | 前妻の死は、偶然を利用した殺人ではないか、と探偵が暴く。 |
眉かくしの霊 | 泉鏡花 | 1924 | 宿屋に現れたのは、芸妓の幽霊。 |
それを見た人達 | 川端康成 | 1932 | 世にも恐ろしい、女の腐乱死体。 |
犯人 | 太宰治 | 1948 | 部屋を貸してくれないだけで、姉を殺してしまった。 |
サラサーテの盤 | 内田百間 | 1948 | レコードに声が残っているせいで、亡夫が忘れられない妻。 |
復讐 | 三島由紀夫 | 1980 | 部下を戦犯に仕立てた、元軍人は、復讐の恐怖に怯え続ける。 |
鮎川哲也編 鯉沼家の悲劇 本格推理マガジン
編者: 鮎川哲也
発表: 1949年 ~ 1954年
発行所: 光文社文庫
カバーアート:亀海昌次
価格: 619円
宣伝文句
宮野叢子が旧家の連続殺人を禍々しく描き、乱歩から《一種の気魄を持つ特異の力作》と賞された「鯉沼家の悲劇」。横溝正史が中絶した作品を岡田鯱彦・岡村雄輔がそれぞれ完結させた「病院横町の首縊りの家」。さらに異色の作家・狩久の短編。鮎川編集長、芦辺拓、.二階堂黎人、山前譲らが選んだ、いまなお光芒を放つ《本格》の名作が、半世紀の時間を越えて蘇る!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
---|---|---|---|---|
鯉沼家の悲劇 | 宮野叢子 | 1949 | おどろおどろしい、旧家の連続殺人は、横溝風味。 | |
病院横町の首縊りの家 | 横溝正史&岡田鯱彦&岡村雄輔 | 1954 | 気味の悪い花嫁写真の秘密。後に長編に書き直された本家と比較するのも、一興。 | |
見えない足跡 | 狩久 | 1953 | 時間指定の準密室殺人。 | |
共犯者 | 狩久 | 不明 | 犯人が室内に残っていれば、密室ではない。 |
鮎川哲也編 硝子の家 本格推理マガジン ★★★★★
編者: 鮎川哲也
発表: 1928年 ~ 1963年
発行所: 光文社文庫
カバーアート:亀海昌次
価格: 667円
宣伝文句
伝法探偵のもとに現われ、叔父を殺すと宣言する若者。ガラス張りの家での密室殺人、不可思議な脱出…。島久平「硝子の家」は、旧「宝石」誌で注目を集めながら、約半世紀ものあいだ単行本化されることのなかった幻の名作である。本書は長・中・短編の幻の傑作に加え、本格推理の基本論文などを併録。ミステリー界のバイブルともいえる「事件的一冊」!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
---|---|---|---|---|
硝子の家 | 島久平 | 1950 | 密室に次ぐ密室! しかもガラス張り。 | |
離れた家 | 山沢晴雄 | 1963 | ある場所から突然姿を消し、同時刻に離れた場所に現れるという、テレポーテーションのような大トリック。 | |
鬼面の犯罪 | 天城一 | 1948 | 著者は、トリックありきではなく、状況設定のためにトリックを使う主義。 | |
探偵小説作法二十則 | S・S・ヴァン・ダイン S. S. Van Dine | 1928 | 前田絢子 | 言わずと知れた、ミステリの憲法のような掟。現在の基準に見ると厳しすぎるか。 |
探偵小説十戒 | ロナルド・A・ノックス Ronald A. Knox | 1928 | 前田絢子 | これまた、推理小説界の暗黙の了解となったルール。 |
必読本格推理三十編 | 山前譲 | 不明 | 戦前の作品も多く、どうにも古臭く見える。 |
中島河太郎編 怪談ミステリー集
編者: 中島河太郎
発表: 1936年 ~ 1976年
発行所: 双葉文庫
カバーアート:居島春生
価格: 480円
宣伝文句
宇宙に科学の粋を集めた利器が横行すればするほど、宙に充ちた霊への郷愁をかきたてられる。せめて不可思議なるものに目を向けた作家たちにすがって、そのかいま見た世界を覗かせてもらおうと編んでみた。現代の推理・SF作家が、それぞれ趣向をこらした作品だけに、多彩な幽玄境に誘われる思いがする。現代の戦慄”に触れてほしい。中島河太郎
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
死者は鏡の中に住む | 多岐川恭 | 1955 | 鏡の中に現れる幻影の男は、罪悪感の現れか? 誰かの仕業か? |
逃ける | 小松左京 | 1976 | 幽霊の商売女を紹介された。 |
妖説皿屋敷 | 横溝正史 | 1936 | 著者らしい、おどおどした、旧家で幽霊のふりをした連続殺人。 |
幽タレ考 | 半村良 | 1967 | 急死したCMタレントが、幽霊になって帰ってくる。 |
蠟いろの顔 | 都筑道夫 | 1974 | 覗き魔の幽霊の駆除をたのまれた、ゴースト・バスター。 |
月曜日の朝やってくる | 赤江瀑 | 1976 | 子供の頃見た、幻の路面電車。 |
死の家の挿話 | 草野唯雄 | 1974 | 古い家の古い怨霊。 |
死霊の島 | 西村京太郎 | 1976 | 著者得意の旅情ミステリー。今回は鉄道は関係ない。 |
白い外套の女 | 氷川瓏 | 1948 | 亡き妻にそっくりな女が乗る、君の悪いバス。 |
怪異の部屋 | 山村正夫 | 1976 | 現代にもある、鬼婆の家。 |
蝉 | 登史草兵 | 1952 | 若くして未亡人になった女は、化けて出るほど、息子を溺愛した。 |
雪女 | 山田風太郎 | 1948 | 本人ではなく、雪女の絵がもたらす、怪異の数々。 |
河出書房編 仙台ミステリー傑作選
編者: 河出書房
発表: 1955年 ~ 1984年
発行所: 河出書房新社
カバーアート:厳谷純介
価格: 480円
宣伝文句
伊達政宗の青葉城、詩情ゆたかな広瀬川、日本三景の松島、名刹・瑞巌寺、そして陸中海岸……日本のハイデルベルクとも謳われる杜の都仙台と奥州一帯を舞台に、七夕祭りや名産こけし人形の謎などを通して探る旅情あふれるロマンチックなミステリーの数々。小林久三・高城高・都筑道夫・高橋克彦・阿刀田高・藤雪夫・中井英夫など、異色の顔ぶれが競演する魅力のミステリー紀行シリーズ第14弾!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
東北新幹線殺人事件 | 小林久三 | 1982 | 新幹線での殺人容疑者に、弟が。 |
X橋付近 | 高城高 | 1955 | 駅前にある、有名な橋。 |
七月・星の女 | 都筑道夫 | 不明 | 七夕の夜にふさわしい、愛のミステリー。 |
妻を愛す | 高橋克彦 | 1984 | ぎくしゃく感を解消するために、松島を訪れた夫婦だったが。 |
瑠璃色の底 | 阿刀田高 | 1982 | 蔵王の火口湖には、引き寄せられる力がある。 |
遠い春 | 藤雪夫 | 不明 | 平和な街を襲う、謎の連続殺人事件は、関連性が見えない。 |
人形たちの夜・秋 | 中井英夫 | 1975 | こけしと暗号の謎。 |
佳多山大地編 線路上の殺意 鉄道ミステリ傑作選 昭和国鉄編
編者: 佳多山大地
発表: 1958年 ~ 1981年
発行所: 双葉文庫
カバーアート:坂野公一
価格: 640円
宣伝文句
東京駅近くで男の死体が見つかる。やがて容疑者が捕まるが、犯行推定時刻、その男は列車に乗っていた(「早春に死す」)。あずさ3号の車内で男が殺された。京都と長野の間を犯人はどうやって移動したのか!?(「あずさ3号殺人事件」)。社長に殺意を抱く秘書の男が時刻表トリックを使い犯行を計画するが(「特急夕月」)。東京行きの新幹線が新大阪駅を出てすぐジャックされた。犯人たちの要求は現金と逮捕された仲間の釈放だった(「新幹線ジャック」)。昭和の傑作鉄道ミステリを選りすぐったアンソロジー。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
早春に死す | 鮎川哲也 | 1958 | 東京駅での殺人事件の捜査で、ライバル会社員の偽装工作が明らかとなり、真犯人は恋人を奪われたことが動機の元同僚だった。 |
あずさ3号殺人事件 | 西村京太郎 | 1981 | 婚約旅行に出た「あずさ3号」で婚約者が殺害され、真相解明に挑むミステリー。 |
特急夕月 | 夏樹静子 | 1975 | 命令違反の秘書の不可解な行動が、特急列車内の社長殺害計画へと発展する。 |
新幹線ジャック | 山村美紗 | 1978 | 日本赤軍のハイジャック事件で、身代金と赤軍兵士の釈放を要求する犯人と警察との交渉が、乗客の安全を巡って難航する。 |
ミステリー文学資料館編 古書ミステリ倶楽3
編者: ミステリー文学資料館
発表: 1969年 ~ 2011年
発行所: 光文社文庫
カバーアート:高林昭太
価格: 800円
宣伝文句
本好きの間では、骨董的価値の高い本を古書、そうでないセコハンのものを古本と呼び分けたりもしますが、本書では個人蔵書、貸本等も含め、新刊書店で売られている以外の書籍を”古書〟と称しました。ひとたび指紋のついた本には、往々にドラマがつきまとい、ミステリアスな雰囲気を醸します。そんな謎に充ちた傑作ばかりを収めた好評の推理アンソロジー第三集!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
口絵 | 江戸川乱歩 | 不明 | 珍しい乱歩の落書き。 |
のっぽのドロレス | 宮部みゆき | 1997 | 謎の自殺を遂げた妹の部屋には、背が高い翻訳小説の本棚。 |
閻魔堂の虹 | 山本一力 | 2010 | 古本屋で店番をしていると、猫や遊女がやってくる、ほのぼの人情話。 |
緑の扉は危険 | 法月綸太郎 | 1995 | 重力によって密室になった部屋で殺された蔵書家。 |
長い暗い冬 | 曽野綾子 | 1994 | 異常な「カチカチ山」を読んでいる息子は、精神異常。 |
書肆に潜むもの | 井上雅彦 | 2007 | 昔と変わらない貸本屋を訪れた男は、本の世界の住人だった。 |
一銭てんぷら | 長谷川卓也 | 2011 | 昔懐かしき味に再会した男は、雑誌引き取りの約束をするも、店主は当に死んでいた。 |
悪い夏 悪い旅ー随筆「古本名勝負物語」 | 五木寛之 | 1975 | 北海道での大胆な大麻栽培計画。 |
バルセロナの書盗ー随筆「大泥棒だったヴィクトリア女王の伯父」 | 小沼丹 | 1979 | 書誌蒐集家は、コレクションのためなら殺人を厭わない。 |
凱旋 | 北村薫 | 2010 | 「凱旋」は、信仰に生き抜いた者のゴールへの到達だ。 |
紅唐紙 | 野村胡堂 | 1969 | 珍書博士が手に入れたのは、お宝への鍵。 |
D坂の殺人事件(草稿版) | 江戸川乱歩 | 2009 | 記念すべき明智のデビュー作だが、金田一ほど強烈な印象はない。 |
エラリー・クイーン編 日本傑作推理12選 II
原題: Japanese Golden Dozen II
編者: エラリー・クイーン
Ellery Queen
発表: 1977年
発行所: 光文社文庫
カバーアート:伊藤憲治
価格: 600円
宣伝文句
12の短編は、その巧妙なプロットと息もつかせぬサスペンスにより、東洋と西洋の推理小説間に横たわるギャップを埋めるものとなった。……日本の推理小説はいまや推理小説としての要素をすべて兼ね備えた最高の水準にまで至っているのである。(クイーンの解説より)
帯、カバー、裏表紙等から引用
——推理界の巨匠から世界的水準と折り紙をつけられた名作集(アンソロジー)。
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
---|---|---|---|---|
駆ける男 THE RUNNING MAN | 松本清張 | 不明 | 心臓が弱いくせに突然駆けだして死んだ男。 | |
滑走路灯 THE RUNWAY LIGHTS | 夏樹静子 | 不明 | 過去の男がアリバイ作りを計画しているのを知り、安全に妨害しようとした女。 | |
凍った時間 FROZEN TIME | 結城昌治 | 不明 | 東京のスパイたちの非情な人生。 | |
五島・福江行 JOURNEY TO FUKUE CITY | 石沢英太郎 | 不明 | 正義感の強い田舎出身の青年は容疑者の娘をかばう。 | |
殺意のまつり A FESTIVAL OF MURDER | 山村美紗 | 不明 | 時効が過ぎた殺人事件の真犯人と名乗りでた男の騒ぎの裏では……。 | |
柴田巡査の奇妙なアルバイト MOONLIGHTING | 西村京太郎 | 不明 | 刑務所に入りたい浮浪者の代わりに万引きをする警官。 | |
酒乱 REMEMBRANCES OF AN ALCOHOLIC | 笹沢佐保 | 不明 | 酒乱の妻が従兄弟を殺したのには、遠大な計画があった。 | |
神獣の爪 THE DIVINE BEAST’S CLAWS | 陳瞬臣 | 不明 | 叔父を殺された中国人の気の長い復讐。 | |
自負のアリバイ CONCEITED ALIBI | 鮎川哲也 | 不明 | レコード三枚でのアリバイ作りは完璧に見えた。 | |
尊属殺人事件 A MURDER IN THE FAMILY | 和久峻三 | 不明 | どうしようもない義父を殺した女と、国選弁護士。 | |
天分 THE GIFTED MAN | 海渡英祐 | 不明 | 子供が嫌いで独身を通しているには理由がある。 | |
妻の証言 BLOODY EVIDENCE | 佐野洋 | 不明 | 容疑者の夫に不利な証言をする妻は信用できるか。 |
鮎川哲也編 下り「はつかり」 鉄道ミステリー傑作選
編者: 鮎川哲也
発表: 1977年
発行所: 光文社文庫
カバーアート:伊藤憲治
価格: 600円
宣伝文句
「わが国の鉄道短編に目を向けると、数こそ少ないが、そこには本格物あり、変格物ありSFのショートショートまであるという多様性が見られる」(昭和50年初版まえがきより)今日の鉄道ミステリー隆盛の原点的作品集! 旅情の作家・鮎川哲也のきびし旅とい選択と情熱から生まれた、ミステリーを愛する読者に贈る書。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
---|---|---|---|---|
ジャマイカ氏の実験 | 城昌幸 | 不明 | 空中浮遊についての幻想的な話。別に鉄道はあまり意味がない。 | |
押絵と旅する男 | 江戸川乱歩 | 不明 | 三等客車がよく似合うお伽話。 | |
人を喰った機関車 | 岩藤雪夫 | 不明 | 殺した人を炉にくべたという噂の機関車。 | |
とむらい機関車 | 大阪圭吉 | 不明 | 豚の轢殺や、駅での精神病患者の自殺など。 | |
探偵小説 | 横溝正史 | 不明 | 探偵や作家を出し抜いて、真実を見破った女。さすがの語り口だ。 | |
電気機関車殺人事件 | 芝山倉平 | 不明 | 電気機関車に細工して、感電死を装う。 | |
飛行する死人 | 青池研吉 | 不明 | 列車が死体を運ぶパターン。 | |
下り終電車 | 坪田宏 | 不明 | 鉄道はからむけれども、贈賄などわりと社会派の警察小説。 | |
夜行列車 | 土屋隆夫 | 不明 | 列車内で中年男が独白した犯罪は本当か。 | |
沼垂の女 | 角田喜久雄 | 不明 | 旅先で遭った、もんぺの女は夫を殺されたという。 | |
笑う男 | 多岐川恭 | 不明 | やたらと、自分の犯罪とそっくりな話をされる男。 | |
下り「はつかり」 | 鮎川哲也 | 不明 | 常磐線での、釣りの写真でアリバイ工作。 | |
最終列車 | 加納一朗 | 不明 | どうも変だと思ったら、「人生の終着駅」だった。 | |
泥棒と超特急 | 星新一 | 不明 | 逃げ込んだのは、人形しか乗っていない恐怖の高速列車。 | |
浜名湖東方15キロの地点 | 森村誠一 | 不明 | 外国要人を爆殺しようと試みるが、ことごとく上手くいかない。 | |
二十秒の盲点 | 斎藤栄 | 不明 | 実にエンタメな、宝石盗難事件。 |
北村薫&宮部みゆき編 推理短篇六佳撰
編者: 北村薫&宮部みゆき
発表: 1995年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:ひらいたかこ
価格: 600円
宣伝文句
どんな相談にも応じるという和尚が様々な難問に出した回答。対立する子供たちの間に出現した少女が引き起こす事件。パズル好きの父が遺した遺言。溺れかけながらも微笑む女の真実。探偵好きの少年たちが直面した本物の密室殺人。盗作の疑いがかけられたTVコマーシャルに隠されたメッセージ短編の名手が選んだ佳品六編。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
---|---|---|---|---|
萬相談百善和尚 | 遠田緩 | 不明 | 「創元推理短編賞」に応募された素人作品集。落ちぶれたヤクザを救うための、大仕掛け。 | |
崖の記憶 | 釣巻礼公 | 不明 | 荒れた少年は、抗争で人質になった少女をかばう。30年後、彼女の真実が。 | |
試しの遺言 | 永多正夢 | 不明 | 遺産をかけて、暗号解読に挑む子供たち。 | |
瑠璃光寺 | 永井するみ | 不明 | なんとかして妻の愛を取り戻したい男。 | |
憧れの少年探偵団 | 那伽井聖 | 不明 | 昔の「少年探偵団」のような、洋館での殺人事件。 | |
象の手紙 | 植松二郎 | 不明 | 「空飛ぶ象」のイメージは盗作か。 |
角川書店編 金田一耕助の新たな挑戦
編者: 角川書店
発表: 1996年
発行所: 角川文庫
カバーアート:辰巳四郎
価格: 560円
宣伝文句
ぼさぼさの髪、よれよれの袴、人なつこい笑顔が印象的な、色白で内気な好青年…。横溝正史が生んだ日本を代表す名探偵《金田一耕助が歴代の横溝賞作家たちの手によってよみがえるー。戦後の混乱時に起こった哀しき犯罪をあざやかに解決する金田一耕助。海外で初の難事件に挑金田一耕助。そして、現代まで生き、八十歳で事件に遭遇してしまう金田一耕助など様々なトリックが仕掛けられた事件に新たに挑戦! 横溝ワールドへの入門書としても役立つベストアンソロジー。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
笑う生首 | 亜木冬彦 | 不明 | 切断した首が、テーブルの上に登った。 |
生きていた死者 | 姉小路祐 | 不明 | 線路に転落した死んだ男は、すでに戦死していたはずだった。 |
金田一耕助帰国す | 五十嵐均 | 不明 | ジャンボ機の中で、殺人事件を解決。 |
本人殺人事件 | 霞流一 | 不明 | 「本陣殺人事件」のトリックを応用。 |
萩狂乱 | 斎藤澪 | 不明 | 子爵家で、ありそうな殺人事件。 |
金田一耕助最後の事件 | 柴田よしき | 不明 | 「獄門島」再訪。 |
髑髏指南 | 服部まゆみ | 不明 | 北海道で、髑髏教団の陰謀に巻き込まれる。 |
私が暴いた殺人 | 羽場博行 | 不明 | この、6年前に解決したロスアンゼルスの、女性彫刻家殺人事件の方が気になる。 |
陪審法廷異聞ー消失した死体 | 藤村耕造 | 不明 | 珍しく法廷で犯人を追及する。 |
ミステリ・アンソロジー 「Y」の悲劇
著者: ミステリ・アンソロジー
発表: 2000年
発行所: 講談社文庫
カバーアート:菊地信義
価格: 533円
宣伝文句
建築探偵・桜井京介の篠田真由美、国名シリーズの有栖川有栖、名探偵・二階堂蘭子の二階堂黎人、そして名探偵・法月綸太郎の法月綸太郎。今をときめく気鋭4人がミステリの傑作『Yの悲劇』に捧げる華麗なる競演。エラリー・クイーンでミステリの虜になったあなたへの贈り物。文庫書き下ろしアンソロジー!!!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 | |
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あるYの悲劇 | 有栖川有栖 | 2000 | 大傑作「Yの悲劇」を模した殺人事件で、有栖川と火村は誤配達された麻薬の謎を解き、真犯人である山崎を暴き出す。 |
ダイイングメッセージ《Y》 | 篠田真由美 | 2000 | ネット上の恋人の不可解な死後に巻き込まれた高校生が、奇妙な出来事の連鎖の中でその謎を解明していく。 |
「ム」の悲劇─「Y」がふえる | 二階堂黎人 | 2000 | 核シェルター内の密室殺人事件で、特殊凶器が使用され、停電時の中性子爆弾爆発説が浮上するも、参加者全員の被爆死ではなく、出版部長の犯行が暴かれる。 |
イコールYの悲劇 | 法月綸太郎 | 2000 | ゴールデンウィークの悲劇で残された「イコールY」というダイイングメッセージが、警察と推理作家の息子による捜査を錯綜させる殺人事件の真相に迫る。 |
島田荘司編 21世紀本格
編者: 島田荘司
発表: 2001年
発行所: カッパ・ノベルス
カバーアート:渡邊和宏
価格: 1143円
宣伝文句
そして二十一世紀初頭のの今、百六十年前にモルグ街の殺人現場を栄光に輝かせた二要素を久々に点検してみれば、「科学」は指紋や血液型、そして神秘現象の恐怖を超越した冷徹な論理思考、といった十九世紀型の達成は遥か後方に置いて、遺伝子解読や組み換え、またES細胞を用いたクローン臓器の培養といった領域にまで踏み込んできています。「幽霊」は、ずかずかと脳の奥襞にまで入り込んできた探索者たちのせいで隠れ場を失い、逆に実験室の明るみにこそ出没をはじめていて、すなわち幽霊と科学とはむしろ共存並立して、十九世紀ふうに対立する時代は去っていることが解ります。
帯、カバー、裏表紙等から引用
——島田荘司氏の「執筆依頼状」より
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
神の手 | 響堂新 | 2001 | クローン人間やクローン臓器の最先端研究所での謎。技術的な問題より、人間がどこまで関与していいかという倫理問題を深く提起する。 |
ヘルター・スケルター | 島田荘司 | 2001 | 1969年のチャールズ・マンソンによる虐殺事件の鍵を握る男には、重大な脳の障害があった。 |
メンツェルのチェスプレイヤー | 瀬名秀明 | 2001 | ロボット屋敷の殺人で、古典をよみがえらせる。 |
百匹めの猿 | 柄刀一 | 2001 | 夢を操作して強制的に自殺させる方法。科学的粉飾は浅い。 |
AUジョー | 氷川透 | 2001 | 狂牛病で人口が激減した世界で、その町に、外から来たわけでもなく、登録もされていない謎の男による殺人事件。 |
原子を裁く核酸 | 松尾詩朗 | 2001 | 遺伝子操作研究所での妙な死体は、犯人を暗示している。DNAと原子は別に似ていない。 |
交換殺人 | 麻耶雄高 | 2001 | ひねりにひねった交換殺人計画は、ほぼ完全犯罪だった。 |
トロイの木馬 | 森博嗣 | 2001 | コンピュータの仮想空間での犯罪の追求。現実との曖昧な境い目。 |
角川書店編 金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲
編者: 角川書店
発表: 2002年
発行所: 角川書店
カバーアート:大路浩実
価格: 1900円
宣伝文句
内容紹介(「BOOK」データベースより)
帯、カバー、裏表紙等から引用
もじゃもじゃ頭にぼんやりした姿。だがひとたび事件が起これば誰よりも鋭く謎を解き、犯人の心に潜む哀しみを見抜く、心優しき名探偵。横溝正史が生んだ日本を代表する探偵が現代作家の手でいま、甦る!金田一耕助に正面から挑んだ快作から、ある事件の「その後」の姿を描いたパラレル作、近田一耕助や金田耕一・錦田一コンビ、金・田・一トリオが活躍する変奏作まで。趣向を凝らした豪華オマージュ競演。
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
---|---|---|---|
無題 | 京極夏彦 | 不明 | 「陰摩羅鬼の瑕」の冒頭の一部だけ。 |
キンダイチ先生の推理 | 有栖川有栖 | 不明 | 犯人が留守電に残したメッセージを消したのはなぜか。 |
愛の遠近法的倒錯 | 小川勝己 | 不明 | 横溝世界のような、戦後の岡山の旧家での殺人。 |
ナマ猫邸事件 | 北森鴻 | 不明 | 怪しい宗教団体の内紛。双子も横溝らしい。 |
月光座ー金田一耕助へのオマージュー | 栗本薫 | 不明 | 芝居小屋での失踪事件も、これまた横溝らしい。 |
鳥辺野の午後 | 柴田よしき | 不明 | 二股かけられた女たちが、刃物入りコップで、ロシアン・ルーレット対決。 |
雪花散り花 | 菅浩江 | 不明 | 死者から届いた葉書には、不思議な暗号があった。 |
松竹梅 | 服部まゆみ | 不明 | 金田一と等々力元警部は、院長からもらった券で、歌舞伎を観に行くことになった。 |
闇夜にカラスが散歩する | 赤川次郎 | 不明 | 「闇夜にカラス」と「カラスの散歩」 |
ミステリーズ!編 あなたが名探偵
編者: ミステリーズ!
発表: 2003年 ~ 2004年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:泡坂妻夫
価格: 760円
宣伝文句
蚊取湖の氷上で発見された死体の首には、包帯が巻きつけられていた。前日に、病院で被害者の男性と遭遇した慶子と美那は、警察からあらぬ疑いをかけられて-泡坂妻夫「蚊取湖殺人事件」をはじめ、西澤保彦、小林泰三、麻耶雄嵩、法月綸太郎、芦辺拓、霞流一が贈る七つの挑戦状。問題編の記述から、見事に事件の真相を推理できますか? 犯人当てミステリの醍醐味をあなたに。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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蚊取湖殺人事件 | 泡坂妻夫 | 2003 | 死体と前日に対面していたので、否応なく事件に巻き込まれる。 | |
お弁当ぐるぐる | 西澤保彦 | 2003 | 妻のまずい食事が嫌で、絶対食べない男。 | |
大きな森の小さな密室 | 小林泰三 | 2003 | よく考えてみれば、作りやすそうな密室 | |
ヘリオスの神像 | 麻耶雄嵩 | 2004 | エアコンで、ガス自殺にみせかける方法。 | |
ゼウスの息子たち | 法月綸太郎 | 2004 | 双子と言えば、当然入れ替わると先入観があると、ひっかかる。 | |
読者よ欺かれておくれ | 芦辺拓 | 2004 | 犯人は顔のない「鉄仮面」の裸女! | |
左手でバーベキュー | 霞流一 | 2004 | なぜ、わざわざ左手首を切断したのか。 |
文芸第三出版部編 謎の館へようこそ 白
編者: 文芸第三出版部
発表: 2017年
発行所: 講談社
カバーアート:植田たてり
価格: 810円
宣伝文句
テーマは「館」、ただひとつ。今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
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陽奇館(仮)の密室 | 東川篤哉 | 2017 | 雷雨で孤立した屋敷で著名マジシャンが殺害され、探偵四畳半一馬が建物の回転トリックと黒猫の協力による密室殺人を暴くも、犯人により殺害される。 |
銀とクスノキ〜青髭館殺人事件〜 | 一肇 | 2017 | 楠は嫉妬から同級生を殺害するが、謎のバッテリーや館主との出会いを通して館の秘密と自己の闇に直面する。 |
文化会館の殺人ーDのディスパリシオン | 古野まほろ | 2017 | ホルン四重奏のエースがコンテストでミスを犯した後、プレッシャーと自責の念に苦しみ、失踪・自殺した事件が臨床心理士と警視によって解明される。 |
噤ヶ森の硝子屋敷 | 青崎有吾 | 2017 | 硝子屋敷での殺人事件で生き残った友人が、容疑者3人を特定し、独自の捜査で真犯人を暴く。 |
煙突館の実験的殺人 | 周木律 | 2017 | 謎めいたAI「HAL」の支配する施設で、8人の参加者が犯人推理実験に挑み、館内の死や仕掛けを暴いていく。 |
わたしのミステリーパレス | 澤村伊智 | 2017 | 謎めいた建物に閉じ込められた女性が、想像力と記憶の歪曲に直面しながら脱出を目指す。 |
文芸第三出版部編 謎の館へようこそ 黒
編者: 文芸第三出版部
発表: 2017年
発行所: 講談社
カバーアート:植田たてり
価格: 810円
宣伝文句
「館」の謎は終わらない一 館に魅せられた作家たちが書き下ろす、色とりどりのミステリの未来!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 感想 |
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思い出の館のショウシツ | はやみねかおる | 2017 | メタブックで密室殺人を捜査するミステリーライターが、現実とメタブックの境界が曖昧になる事件に挑む。 |
麦の海に浮かぶ檻 | 恩田陸 | 2017 | 全寮制学校で、校長が学生たちの能力を試すミステリアスなテストを実施し、双子の生徒が命を落とす。 |
QED~ortus~鬼神の社 | 高田崇史 | 2017 | 藤沢鬼王神社で発生した巫女への襲撃事件と盗難未遂事件を軸に、神社にまつわる悲しい過去と神宝返還の目的が明らかになるミステリー。 |
時の館のエトワール | 綾崎隼 | 2017 | 過去の運命を告げられた女子高生が、タイムリープした見知らぬ男性と協力して、自分の死を回避し、未来を変えることを目指す。 |
首無館の殺人 | 白井智之 | 2017 | 首無館の調査で館に閉じ込められた女子高生と謎解き探偵が、首切り音が響く中、惨殺事件の真犯人を追う。 |
囚人館の惨劇 | 井上真偽 | 2017 | 雨宿りの洋館で幽霊騒動に見舞われた13人のバス事故生存者が、恐怖と疑念の中で窮地に陥る。 |
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