どれも古典的傑作怪談の数々。西洋怪談への入門、常識として大切。
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
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欧米では推理小説やSFと並んで怪奇小説の傑作集が数多く編集され、広く愛読されている。本書は、わが国で初めての本格的なアンソロジーであり、ディケンズが天下の奇書と激賞したレ・ファニュをはじめブラックウッド、ラヴクラフト、マッケン等近代怪奇小説の巨匠の代表作を洩れなく収録した。異次元の世界の怪物や呪いの話、妖怪や怨霊あるいは運命の恐怖を描いた物語は、読者を幻想と戦慄と超自然の世界へと誘っていくであろう。
帯、カバー、裏表紙等から引用
平井呈一編 怪奇小説傑作集 1 ★★★★★
原題: Great Stories of Horror and the Supernatural 1
編者: 平井呈一
発表: 1857年 ~
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:日下弘
価格: 360円
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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幽霊屋敷 THE HAUNTERS AND THE HAUNTED | ブルワー・リットン Bulwer Lytton | 1857 | 平井呈一 | 勇敢な男たちが経験した古屋敷での恐怖。 |
エドマンド・オーム卿 SIR EDMUND ORME | ヘンリー・ジェイムズ Henry James | 不明 | 平井呈一 | 彼女の母親と私だけに見える幽霊。 |
ポインター氏の日録 THE DIARY OF MR. POYNTER | M・R・ジェイムズ M.R. James | 不明 | 平井呈一 | 日記にはさまっていたのは、呪いの柄だった。 |
猿の手 THE MONKEY’S PAW | W・W・ジェイコブズ W.W. Jacobs | 不明 | 平井呈一 | 三つの願いをかなえる道具は、幸福ではなく恐怖をもたらす。 |
パンの大神 THE GREAT GOD PAN | アーサー・マッケン Arthur Machen | 1895 | 平井呈一 | 脳手術によって悪魔が見える。 |
いも虫 CATERPILLARS | E・F・ベンスン E.F. Benson | 不明 | 平井呈一 | 部屋いっぱいのいも虫は病魔の象徴か。 |
秘書奇譚 STRANGE ADVENTURE OF A PRIVATE SECRETARY | アルジャーノン・ブラックウッド Algernon Blackwood | 不明 | 平井呈一 | 秘書が訪れたビジネスの相手は人狼だった。 |
炎天 AUGUST HEAT | W・F・ハーヴィー W.F. Harbey | 不明 | 平井呈一 | あまりの暑さに、人も狂うだろう。ほっぽり出されるような結末。 |
緑茶 GREEN TEA | J・S・レ・ファニュ Joseph Sheridan Lefanu | 不明 | 平井呈一 | 緑茶を飲みすぎると、幽霊猿が見える。 |
平井呈一編 怪奇小説傑作集 2
原題: Great Stories of Horror and the Supernatural 2
編者: 平井呈一
発表: 1969年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:日下弘
価格: 360円
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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ポドロ島 PODOLO | L・P・ハートリイ L.P. Hartley | 不明 | 宇野利泰 | 不気味な猫の棲息する島。 |
みどりの想い GREEN THOUGHT | ジョン・コリアー John Collier | 不明 | 宇野利泰 | 人喰い(猫喰い)蘭の恐怖。 |
帰ってきたソフィ・メイスン SOPHY MASON COMES BACK | E・M・デラフィールド E.M. Delafield | 不明 | 宇野利泰 | 皆その幽霊が見える。殺した男以外は。 |
船を見ぬ島 NO SHIPS PASS | L・E・スミス Lady Elenor Smith | 不明 | 宇野利泰 | 漂着した島は、逃げ出せない不死の島だった。 |
泣きさけぶどくろ THE SCREAMING SKULL | F・M・クロフォード Marion Crawford | 不明 | 宇野利泰 | 殺された女の髑髏が、捨てても捨てても、復讐に帰ってくる。 |
スレドニ・ヴァシュタール SREDNI VASHTAR | サキ Saki(H.H. Munro) | 不明 | 宇野利泰 | 少年の神は、彼の望みをかなえた。 |
人狼 THE WEREWOLVES | フレデリック・マリヤット Frederick Maryat | 不明 | 宇野利泰 | ドイツの山の狼は、人に化ける。 |
テーブルを前にした死骸 THE CORPSE AT THE TABLE | S・H・アダムズ Samuel Hopkins Adams | 不明 | 宇野利泰 | 埋めたはずの死体が毎夜帰って来るのには理由がある。 |
恋がたき THE RIVAL DUMMY | ベン・ヘクト Ben Hecht | 不明 | 宇野利泰 | 人形を喧嘩して殺してしまった腹話術師。 |
住宅問題 HOUSE ESTABLISHMENT | ヘンリイ・カットナー Henry Kutner | 不明 | 宇野利泰 | 幸運を呼ぶ小人の家を持ち歩く男。 |
卵型の水晶球 THE CRYSTAL EGG | H・G・ウェルズ H.G. Wells | 不明 | 宇野利泰 | 火星の世界とつながっている水晶。 |
人間嫌い THE MISANTHROPE | J・D・ベレスフォード J.D. Beresford | 不明 | 中村能三 | 肩ごしに振り返って見ると、真実の顔が見える能力。 |
チュリアピン TCHERIAPIN | S・ローマー Sax Rohmer | 不明 | 中村能三 | その博士にかかれば、生き物は何でも宝石化されてしまう。 |
こびとの呪い LUKUNDOO | E・L・ホワイト E. L. White | 不明 | 中村能三 | ピグミーの人面疽の恐怖。しかも喋る。 |
平井呈一編 怪奇小説傑作集 3
原題: Great Stories of Horror and the Supernatural 3
編者: 平井呈一
発表: 1869年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:日下弘
価格: 400円
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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ラパチーニの娘 RAPPACCINI’S DAUGHTER | ナサニエル・ホーソーン Nathaniel Hawthone | 不明 | 橋本福夫 | 毒草とともに育てられた娘は、息で虫を殺す。 |
信号手 NO. 1 BRANCH LINE:THE SIGNAL MAN | チャールズ・ディケンズ Charles Dickens | 不明 | 橋本福夫 | トンネルのわめく幽霊は事故の前兆だった。 |
あとになって AFTERWARD | イーディス・ワートン Edith Wharton | 不明 | 橋本福夫 | 夫を連れていったのは幽霊だったと、あとになって分かる。 |
あれは何だったのか? WHAT WAS IT ? | フィッツジェイムズ・オブライエン Fits-James O’Brien | 不明 | 橋本福夫 | 人間そっくりだが、見えない幽霊。 |
イムレイの帰還 THE RETURN OF IMRAY | R・キップリング Rudyard Kipling | 不明 | 橋本福夫 | 迷信のために殺された印度のイギリス人。 |
アダムとイヴ ADAM AND EVE AND PINCH ME | A・E・コッパード A.E. Coppard | 不明 | 橋本福夫 | 幽霊になって未来を見たとうちゃん。 |
夢の中の女 THE DREAM WOMAN | ウィルキー・コリンズ Willie Collins | 不明 | 橋本福夫 | 何度も夢に現れた女は将来の妻で、自分を殺そうとした!。 |
ダンウィッチの怪 THE DUNWICH HORROR | H・P・ラブクラフト H.P. Lovecraft | 不明 | 大西尹明 | 悪魔崇拝と、呼び出された怪物。 |
怪物 THE DAMNED THING | A・ビアース Ambrose Bierce | 不明 | 大西尹明 | 目に見えない色の怪物が人を襲う。 |
シートンのおばさん SEATON’S AUNT | ウォルター・デ・ラ・メア Walter de la Mare | 不明 | 大西尹明 | 友達は僕には見えるが、おばさんには見えない。2回読まないとよくわからない。 |
平井呈一編 怪奇小説傑作集 4
原題: Great Stories of Horror and the Supernatural 4
編者: 平井呈一
発表: 1969年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:日下弘
価格: 400円
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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ロドリグあるいは呪縛の塔 RODRIGUE OU LA TOUR ENCHANTEE | マルキ・ド・サド D.A.F. de Sade | 不明 | 澁澤龍彦 | スペイン王の地獄めぐり。全体的にフランスの恐怖小説は、散文的でさっぱり怖くなく、レベルは低い。 |
ギズモンド城の幽霊 INES DE LAS SERRIAS | シャルル・ノディエ Sharles Nodier | 不明 | 澁澤龍彦 | 二人の兵士の幽霊で名高い城への冒険。 |
シャルル十一世の幻覚 VISION DE CHARLES XI | プロスペル・メリメ Prosper Mermes | 不明 | 青柳瑞穂 | 亡霊たちが王の子孫の災いを予言する。 |
緑色の怪物 LE MONSTRE VERT | ジェラール・ド・ネルヴァル Gerard de Nerval | 不明 | 澁澤龍彦 | 古い葡萄酒の呪いで、怪物が生まれた。 |
解剖学者ドン・ベサリウス DON ANDREA VESALIUS, L’ANATOMISTE | ペトリュス・ボレル Petrus Borel | 不明 | 澁澤龍彦 | 妻の不倫相手を生体解剖する博士。 |
草叢のダイヤモンド LE DIAMANT DE L’hERBE | グザヴィエ・フォルヌレ Xavier Formeret | 不明 | 澁澤龍彦 | 恋人たちの生命の象徴としての蛍。 |
死女の恋 LA MORTE AMOUREUSE | テオフィル・ゴーティエ Theophille Gautier | 不明 | 青柳瑞穂 | 若い神父が死美人にとり憑かれる。 |
罪のなかの幸福 LE BONHEUR DANS LE CRIME | バルベー・ドルヴィリ J. Barbey d’Aurevilly | 不明 | 澁澤龍彦 | 女剣士が夫人を毒殺して伯爵夫人となる。 |
フルートとハープ BERTHE ET RODALPHE | アルフォンス・カル Alphonse Karr | 不明 | 青柳瑞穂 | 夫の吹くフルートの音で、ハープを弾きに戻って来る妻の魂、という哀しい恋物語。 |
勇み肌の男 UNE HOMME COURAGEUX | エルネスト・エロ Ernest Hello | 不明 | 澁澤龍彦 | 戯れに決闘で人を殺した青年の末路。 |
恋愛の科学 LA SCIENCE DE L’AMOUR | シャルル・クロス Charles Cros | 不明 | 澁澤龍彦 | 恋愛を科学的に研究する方法。 |
手 LA MAIN | ギー・ド・モーパッサン Guy de Maupassant | 不明 | 青柳瑞穂 | 死者の手が生き物のようにして、復讐を果たす。 |
奇妙な死 UNE MORTE BIZARRE | アルフォンス・アレ Alphonse Allais | 不明 | 澁澤龍彦 | 海の水で絵を描いたら、潮の満ち引きに同調した! |
仮面の孔 LES TROUS DU MASQUE | ジャン・ロラン Jean Lorrain | 不明 | 澁澤龍彦 | マスクの下に何もない恐怖の仮面舞踏会。 |
フォントフレード館の秘密 LE MYSTERE DE FONTEFREDE | アンリ・ド・レニエ Henri de Regnier | 不明 | 青柳瑞穂 | そっくりの人形を撃って殺す黒魔術。 |
列車〇八一 TRAIN 081 | マルセル・シュオッブ | 不明 | 青柳瑞穂 | その死の列車がパリにコレラをもたらした。 |
幽霊船 LE VAISSEAU FANTOME | クロード・ファレール Claude Farrere | 不明 | 青柳瑞穂 | 嵐とともに永遠にさまちょう死の船。 |
オノレ・シュブラックの消滅 LA DISPARITION D’HONORE SUBRAC | ギヨーム・アポリネール Guillaume Apollenaire | 不明 | 青柳瑞穂 | カメレオンの能力を持つ男の最期。 |
ミスタア虞 MR. U. | ポール・モーラン Paul Morand | 不明 | 青柳瑞穂 | 財宝を取り返しに来た、古代中国の亡霊。 |
自転車の怪 LE TANDEM | アンリ・トロワイヤ Henri Tryat | 不明 | 澁澤龍彦 | 二人乗り自転車に憑いた、死んだ夫の怨霊。 |
最初の舞踏会 LA DEBUTANTE | レオノラ・カリントン Leonora Carrington | 不明 | 澁澤龍彦 | 恐ろしい、いたずらハイエナの童話。 |
平井呈一編 怪奇小説傑作集 5 ★★★★★
原題: Great Stories of Horror and the Supernatural 5
編者: 平井呈一
発表: 1969年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:日下弘
価格: 400円
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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ロカルノの女乞食 DAS BETTLEWEIB VON LOCARNO | ハインリッヒ・フォン・クライスト Heinrich von Keist | 不明 | 植田敏郎 | 城内で死んだ乞食の祟り。 |
たてごと DIE HARFE | テオドール・ケルナー Theodor Korner | 不明 | 植田敏郎 | またフルートとハープの悲恋物語。 |
蜘蛛 DIE SLINNE | ハンス・ハインツ・エーヴェルス Hans Heinz Ewers | 不明 | 植田敏郎 | あるホテルの一室で連続する首吊自殺の謎。 |
イグナーツ・デンナー IGNAZ DENNER | エルンスト・T・A・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffman | 不明 | 植田敏郎 | 貧しい狩人と、彼をだます盗賊の昔話。 |
深夜の幻影 ILLUSION AT THE MIDNIGHT | アルツイバーシェフ Artsybashev | 不明 | 原卓也 | 悪魔に魂を売り、真実を知って自殺した友達。 |
犠牲 VICTIM | レミゾフ Remisov | 不明 | 原卓也 | 鶏の祟り(?)で崩壊した幸福家族の記録。 |
妖女ヴィイ VII | ゴーゴリ Gogol | 不明 | 原卓也 | 神学生が田舎で遭遇した妖怪譚。 |
黒衣の僧 A MONK IN BLACK | チェーホフ Chekhov | 不明 | 原卓也 | 時々やってくる黒い僧の言うことを訊かなかったばかりに破滅する若者。 |
カリオストロ CAGLIOSTRO | アレクセイ・トルストイ Aleksei Tolstoi | 不明 | 原卓也 | 何千年間生きつづけているという伝説の伯爵の妻に恋をした青年。 |
荒俣宏編 ク・リトル・リトル神話集
原題: THE CTHULHU MYTHOS
編者: 荒俣宏
発表: 1976年
発行所: 国書刊行会
カバーアート:山田維史
価格: 1170円
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H・P・ラヴクラフト(1890-1937)
帯、カバー、裏表紙等から引用
20世紀アメリカが生んだ最大の恐怖小説家。ニュ・イングランドの旧都プロビデンスに生まれる。生来病弱なためもあって、ほとんど故郷を離れることなく、創作に専念する隠遁者のような生活を送り46歳で肺がんのためその生涯を閉じた。『アウトサイダーその他の物語』など50余篇の作品があるが、彼が深化させた宇宙的恐怖の大系は、今日なおC・ウィルスンをはじめとする後出の作家たちによって、連綿と書きつがれている。
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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アルハザードのランプ THE LAMP OF ALHAZRED | H・P・ラヴクラフト&オーガスト・ダーレス H. P. Love Craft&August Darles | 不明 | 広田耕三 | ランプの見せる光景は、先祖が見た過去か? |
永劫より OUT OF THE EONS | ヘイゼル・ヒールド Hazel Heald | 不明 | 野村芳夫 | 博物館に保管されている、異様なミイラの正体。 |
インスマスの追跡 THE WATCHER FROM THE SKY | H・P・ラヴクラフト&オーガスト・ダーレス H. P. Love Craft&August Darles | 不明 | 那智史郎 | やっぱり海から海生の化け物がやってくる。 |
イグの呪い THE CURSE OF YIG | ゼリア・ビショップ Zealia Bishop | 不明 | 那智史郎 | オクラホマの精神病院には、当地の蛇の化け物が隠されている。 |
博物館の恐怖 THE HORROR IN THE MUSEUM | ヘイゼル・ヒールド Hazel Heald | 不明 | 野村芳夫 | 怪物の蝋人形の正体は、生贄の犠牲者。 |
魔女の谷 WICHES’ HOLLOW | H・P・ラヴクラフト&オーガスト・ダーレス H. P. Love Craft&August Darles | 不明 | 広田耕三 | 谷に棲みついていた”それ”は、宇宙に帰っていった。 |
破風の上のもの THE THING ON THE ROOF | ロバート・E・ハワード Robert E. Howard | 不明 | 赤井敏夫 | 古代種族の神殿に眠っているのは、財宝か。 |
黄の印 THE YELLOW SIGN | R・W・チャンバース R. W. Chambers | 不明 | 森美樹和 | 買った覚えのない、本棚の本はゾンビを呼ぶ力がある。 |
白蛆の襲来 THE COMING OF THE WHITE WORM | C・A・スミス C. A. Smith | 不明 | 高木国寿 | 完全にファンタジーな、極地の氷山の話。 |
地の底深く FAR BELOW | R・B・ジョンソン R. B. Johnson | 不明 | 赤井敏夫 | 偶然発見されてように、地中にも怪物がいる。 |
墳墓の末裔 THE NAMELESS OFFSPRINGS | C・A・スミス C. A. Smith | 不明 | 広田耕三 | 墓から生まれた子供が、墓へ帰る。 |
S・D・シフ編 マッド・サイエンティスト
原題: Mad Scientists
編者: S・D・シフ
発表: 1980年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:岩崎政志
価格: 480円
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毒々しい色の薬品を収めた試験管の列とパチパチと電気火花を飛ばす異形の機械装置にかこまれて、とびきりの美女が縛りつけられた実験台を前に、無気味な笑みを浮かべるひとりの科学者。邪恋と権力欲、そして科学の進歩という大義に理性を失ってしまったこの男、マッド・サイエンティストは、古くから作家たちの格好の題材となってきた。本書はこの偉大なテーマを扱った数多の作品の中から、怪奇恐怖小説の第一人者シフが選び出した、傑作中の傑作十七編である。恐怖の連続に、あなたは耐えられるか!?
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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サルドニクス SARDONICUS | レイ・ラッセル | 不明 | 永井淳 | 笑ったまま顔が凍りついた城主のもとに招かれた医者。 |
自分を探して HEADING HOME | ラムジー・キャンベル | 不明 | 荒俣宏 | ついに不死の薬を調合して自分に服用した博士だったが…。 |
エリート THE FOURTH SEAL | カール・E・ワグナー | 不明 | 鎌田三平 | 医学の進歩のために疾病を増やす選ばれた医者たちの影の集団。 |
スティルクロフト街の家 HOUSE ON STILLCHROFT STREET | ジョゼフ・P・ブレナン | 不明 | 荒俣宏 | 人の血を吸うボロ家の蔦。 |
ノーク博士の謎の島 THE STRANGE ISLAND OF DR.NORK | ロバート・ブロック | 不明 | 大瀧啓裕 | コミックブックのために気違い科学者を演じる博士。パロディ。 |
あるインタビュー CONVERSATION PIECE | リチャード・C・マシスン | 不明 | 吉田誠一 | 体の部品を売って生計を立てている男。 |
粘土 CLAY | カール・H・トンプソン | 不明 | 浅羽莢子 | 双子の片割れの呪いを受け継ぐ少年。 |
冷気 COOL AIR | H・P・ラヴクラフト | 不明 | 大瀧啓裕 | たえず冷やしておかなければならない博士は、はるか昔に死んでいた。 |
ビッグ・ゲーム・ハント BIG GAME HUNT=Tales from the White Hart:BIG GAME HUNT | アーサー・C・クラーク Arthur C. Clarke | 不明 | 永井淳 | 電極で大動物をコントロールし捕獲する。「白鯨」また登場。 |
ハルリドンヒル博士の英雄的行為 THE DOCTOR’S HEROISM | ヴィリエ・ド・リラダン | 不明 | 斎藤磯雄 | 科学の発展のために、半死半生から元気になった男を殺して解剖した博士。 |
シルヴェスターの復讐 SYLVESTER’S REVENGE | ヴァンス・アーンダール | 不明 | 浅羽莢子 | 実験で、大デブにされた青年の、かろうじてできた復讐。 |
箱 THE BOX | リー・ワインシュタイン | 不明 | 浅羽莢子 | 博物館の胎児の壜を盗んだ老人の理由。 |
アーニス博士の手記 THE MANUSCRIPT OF DR.ARNESS | ゲイアン・ウィルスン | 不明 | 鎌田三平 | 実験動物の寿命を延ばしたら、動作がおそくなった。 |
ティンダロスの猟犬 THE HOUNDS OF TINDALOS | フランク・B・ロング | 不明 | 大瀧啓裕 | その次元の彼方の悪魔は、隙間から入ってくる。 |
最後の一線 THE DEAD LINE | デニス・エチスン | 不明 | 鎌田三平 | 昏睡状態の妻が実験材料にされるのを怖れて奪還した男。 |
庭の窪みで AT THE BOTTOM OF THE GARDEN | デーヴィッド・キャンプトン | 不明 | 荒俣宏 | 娘が一緒に遊んでいる子供は人間ではない。 |
サルサパリラのにおい A SCENT OF SARAPARILLA | レイ・ブラッドベリ Ray Bradbury | 不明 | 吉田誠一 | 四十年昔へタイム・トラベルできる屋根裏部屋。 |
ワインバーグ&グリーンバーグ編 ラヴクラフトの遺産
原題: LOVECRAFT’S LEGACY
編者: ワインバーグ&グリーンバーグ
Robert E. Weinberg&Martin H. Greenberg
発表: 1990年
発行所: 創元推理文庫
カバーアート:松野光洋
価格: 1000円
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20世紀最大の怪奇小説作家,H・P・ラヴクラフト。彼の作品に影響を受け,彼が創造した《クトゥルー神話》を現代に継承するホラー作家は枚挙にいとまがない。その生誕100周年を祝し,高弟ロバート・ブロックをはじめ,F・ポール・ウィルスン,ブライアン・ラムレイ,レイ・ガートンら俊英14人がここに集結,恐怖と奇想の横溢する物語を書き下ろした。松の生い茂る荒地を群れ飛ぶ妖光,美しき食屍鬼と詩人との恋,宇宙飛行士の体内に潜む奇怪な存在、そして生地プロヴィデンスでいまだ健在(!?)のラヴクラフトとの出会い……本書は巨匠へのトリビュート・ホラー・アンソロジーか、はたまた邪神の祭壇に供された魔書か?
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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序ーH・P・ラヴクラフトへの公開書簡 INTRODUCTION: AN OPEN LETTER TO H.P.LOVECRAFT | ロバート・ブロック Robert Block | 不明 | 尾之上浩司 | ラヴクラフト生誕100年を記念して、トリビュートへのイントロ。 |
間男 THE OTHER MAN | レイ・ガートン Ray Garton | 不明 | 尾之上浩司 | セックスが盛り上がると、あいつがやってくる。 |
吾が心臓の秘密 A SECRET OF THE HEART | モート・キャッスル Mort Castle | 不明 | 夏来健次 | 心臓に模様をつけて、不死になった男。 |
シェークスピア奇譚 WILL | グレアム・マスタートン Graham Masterton | 不明 | 夏来健次 | 高名な彼も、悪魔と契約していた。 |
大いなる”C” BIG “C” | ブライアン・ラムレイ Brian Lumley | 不明 | 夏来健次 | SF的な、宇宙での恐怖のジャガイモ作り。 |
忌まわしきもの UGLY | ゲイリー・ブランナー Gary Brandner | 不明 | 夏来健次&尾之上浩司 | 蚤の市で買った、変なトカゲ。 |
血の島 THE BLADE AND THE CLAW | ヒュー・B・ケイヴ Hugh B. Cave | 不明 | 夏来健次 | 化け物が出る、ハイチの家。 |
霊魂の番人 SOUL KEEPER | ジョゼフ・A・シトロ Joseph A. Citro | 不明 | 夏来健次 | 恐ろしい宗教団体で、閉じ込められる。 |
ヘルムート・ヘッケルの日記と書簡 FROM THE PAPERS OF HELMUT HECKER | チェット・ウィルアムスン Chet Willaimson | 不明 | 夏来健次&尾之上浩司 | いくら尊敬しても、剽窃してはいけません。 |
食屍姫メリフィリア MERYPHILLIA | ブライアン・マクノートン Brian McNaughton | 不明 | 夏来健次 | グールの世界も楽じゃない。 |
黄泉の妖神 LOAD OF THE LAND | ジーン・ウルフ Gene Wolfe | 不明 | 夏来健次 | イカみたいな寄生虫が死体を動かす。 |
ラヴクラフト邸探訪記 H.P.L | ゲイアン・ウィルスン Geynid Wilsun | 不明 | 夏来健次 | 聖地を訪れた男は、生贄にされる。 |
邪教の魔力 THE ORDER OF THINGS UNKNOWN | エド・ゴーマン Edward Gorman | 不明 | 夏来健次 | 連続殺人鬼は、邪教の神の手先。 |
荒地 THE BARRENS | F・ポール・ウィルスン F. Paul Wilson | 不明 | 尾之上浩司 | 感染して、化け物に変化していく。 |
中村融編 影が行く ホラーSF傑作選
原題: WHO GOES THERE? AND OTHER STORIES
編者: 中村融
発表: 2000年
発行所: 創元SF文庫
カバーアート:岩郷重力
価格: 960円
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未知に直面したとき,好奇心と同時に人間の心に呼びさまされるもの─それが恐怖である。その根源に迫る古今の名作ホラーSF13編を日本オリジナル編集で贈る。閉ざされた南極基地を襲う影(キャンベル「影が行く」),地球に帰還した探検隊を待つ戦慄(ディック「探検隊帰る」),過去の記憶をなくして破壊を繰り返す若者たち(クーンツ「悪夢団」),19世紀英国の片田舎に飛来した宇宙怪物(オールディス「唾の樹」)など,第一級のSF作家たちがものした傑作を揃えた。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 著者 | 発表 | 訳者 | 感想 |
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消えた少女 LITTLE GIRL LOST | リチャード・マシスン Richard Matisson | 不明 | 中村融 | カウチの下の四次元空間に落ちた娘を救え。 |
悪夢団 NIGHTMARE GANG | ディーン・R・クーンツ Dean R. Koontz | 不明 | 中村融 | 超能力者がギャング団をあやつる。 |
群体 THE CLONE | シオドア・L・トーマス Theodore L. Thomas | 不明 | 中村融 | 下水管で成長し続ける、異様な生命体。 |
歴戦の勇士 THE OLDEST SOLDIER | フリッツ・ライバー Fritz River | 不明 | 中村融 | 戦争に繰り返し参加した時間旅行者の争いに、巻き込まれた青年。 |
ボールターのカナリア BOULTER’S CANARIES | キース・ロバーツ Keith Roberts | 不明 | 中村融 | 僧院に出るポルターガイストは凶悪だ。 |
影が行く WHO GOES THERE? | ジョン・W・キャンベル・ジュニア John W. Campbell Junior | 不明 | 中村融 | 南極で凍っていた異様な生物は、他の生物を模倣し、知性もある。映画「遊星からの物体X」の原作。 |
探検隊帰る EXPLORES WE | フィリップ・K・ディック Philip K. Dick | 不明 | 中村融 | 火星から帰って来た探検隊は偽物だった。 |
仮面 MASKS | デーモン・ナイト Demon Knight | 不明 | 中村融 | プロジェクト用に、完全に人体を改造する。 |
吸血機伝説 THE STAINLESS STEEL LEECH | ロジャー・ゼラズニイ Roger Zelazny | 不明 | 中村融 | ロボットの世界の吸血鬼。 |
ヨー・ヴォムビスの地下墓地 THE VAULT OF YOH-VOMBIS | クラーク・アシュトン・スミス Clark Ashton Smith | 不明 | 中村融 | 火星で見つかった古代の墳墓。 |
五つの月が昇るとき WHEN THE FIVE MOONS RISE | ジャック・ヴァンス Jack Vance | 不明 | 中村融 | 孤島に現れる異形の怪物。 |
ごきげん目盛り FONDLY FAHRENHEIT | アルフレッド・ベスター Alfred Bester | 不明 | 中村融 | アンドロイドは、なぜ子供を殺したのか。 |
唾の樹 THE SALIVA TREE | ブライアン・W・オールディス Brian W. Aldiss | 不明 | 中村融 | 隕石から出てきた液状の異星人は、農場を乗っ取った。 |
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