アメリカSF黄金期を代表する作家。
海軍退役後、職を転々とし、金のためSFを書き出す。
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
ロバート・A・ハインライン <ハインライン傑作集1> 失われた遺産
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ジョーンは驚くべき能力を身につけた。読心能力はもとより、コンピュータ顔負けの記憶能力や演算能力、はては透視能力までも……すべて、これまでの医学理論ではただの夢物語とされていたものである。しかもジョーンは大学教授フィルとベンとともに、その能力を理論的に開発したのだ。だが、その理論を公表しようとしたときから、三人は恐るべき運命の渦中へまきこまれていく……! 表題作のほか、異次元へ自由に移動できるようになった教授と学生たちの奇妙な冒険を軽快に描く「時を越えて」など、アメリカSF界の巨匠ハインラインの四中短編を収録する傑作集第一弾。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 訳者 | 感想 |
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深淵 Gulf | 1948 | 矢野徹 | 自分たちの生きる場所を賭けて、超能力者たちの組織的戦い。 |
時を越えて Elsewhen | 1941 | 田中融ニ | 催眠術で被験者を異次元へ送ることができる教授が、学生達に試したところ、皆帰ってこなかった。 |
失われた遺産 Lost Legacy | 1941 | 矢野徹 | またも未知の能力に目覚めた者達の組織と闘争。 |
猿は歌わない Jerry Was a Man | 1947 | 田中融ニ | 年取って用なしになった労働猿を自由に処分してよいものか? |
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どこから入ってきたんだ、こいつは! 自分一人しかいないはずの部屋に突然現れた一人の男——その男はウィルスンに思いもかけない提案をした……タイム・パラドックス・テーマの不朽の名作といわれる表題作「時の門」をはじめ、突然公衆の面前で若い女性がストリップをはじめたり、痴呆めいた新興宗教が流行したりと、あらゆる奇妙な現象がとどまるところをしらず増大し、やがて……「大当たりの年」、地球から来た美人に恋人を奪われそうになった月っ子の物語「地球の脅威」など、巨匠ハインラインはらではのセンス・オブ・ワンダーにみちた傑作、名作7中短篇を収録!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 訳者 | 感想 |
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大当たりの年 The Year of the Jackpot | 1952 | 福島正実 | 統計のあらゆる兆候が波が一致した時、何が起こる? |
時の門 By His Bootstraps | 1941 | 稲葉明雄 | 何が何だかわからなくなってくる、多重タイム・パラドックスの罠。 |
コロンブスは馬鹿だ Columbus Was a Dope | 1947 | 福島正実 | 技術の進歩についていけない、バーテンの愚痴。 |
地球の脅威 The Menace from Earth | 1957 | 福島正実 | 月生まれの少女の、ほのぼのとした日常。 |
血清空輸作戦 Sky Lift | 1953 | 矢野徹 | 超重力航行を果たしたパイロットの末路は老化だった! |
金魚鉢 Goldfish Bowl | 1942 | 志摩隆 | 謎の存在に捕獲され、観察される人類。 |
夢魔計画 Project Nightmare | 1953 | 斎藤伯好 | 米ソ間の、超能力者に原爆を起爆させ、探知させる最終戦争。 |
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休暇中にもかかわらず緊急連絡を受け、秘密捜査官サムは不承不承に出頭した。アイオワ州グリンネル近辺に国籍不明の未確認飛行物体が着陸、しかもすでに6名の捜査員が行方不明になっているという。事態を重視した局長は、サムと赤毛美人メアリをひきいてレジャー旅行中の一家になしすまし、みずから真相究明にのりだした。だが驚くべし、アイオワ州周辺はすでにナメクジ状の寄生生物によって占領されていたのだ! 人間を思いのままに操る能力を持つ恐るべき侵略者に対し、人類に勝ち目はあるのか? 巨匠が息もつかせぬサスペンスで描きだした侵略テーマSFの傑作!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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人形つかい | 1951 | 宇宙人に操られている心理描写が秀逸。局長の非情さが結局地球を救う。青年の成長の物語でもある。 |
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ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。かれは、数多いドアのなかの、少なくともどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ、そして1970年12月3日、かくいうぼくも夏への扉を探していた。あなたならどんな気持になるだろう? もし、最愛の恋人にはうらぎられ、仕事は取りあげられ、生命から二番目の発明さえも騙しとられてしまったとしたら……。ぼくの心は12月の空同様に凍りついていたのだ! そんな時ぼくの心をとらえたのは、夜空にひときわ輝く<冷凍睡眠保険>のネオンサインだった! 巨匠ハインラインが描く感動の名作。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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夏への扉 | 1957 | ドタバタと過去(1970年)と未来(2000年)を行き来するタイム・トラベル。漫画のような展開と、ほっとするハッピー・エンド。著者が描いた時点では、全て未来の話だが、文明はそれほど進歩していなかったようだ。 |
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単身戦車部隊を撃破する破壊力を秘め、敵惑星の心臓部を急襲する恐るべき宇宙の戦士、機動歩兵。少年らしいあこがれから軍隊に志願したジョニーが配属されたのは、この宇宙最強の兵科だった。しかし、かれが一人前の戦士となるには多くの試練に耐えなければならない。ひとりの少年を戦闘マシーンに変えていく地獄の訓練の日々、いく度か除隊すら考えるジョニー。だが、そのかれもやがて、異星人のまっただ中へ殴り込み降下をかける鋼鉄の男に成長したのだった! 大胆な暴力肯定的内容で騒然たる論議を呼んだ、ヒューゴー賞受賞に輝く巨匠ハインラインの問題長編!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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宇宙の戦士 | 1959 | 宇宙の軍隊という設定であるものの、タカ派的な軍隊肯定が一貫していて、読者はとまどうかもしれない。訓練がえんえんと続くのに対し、ラストはちょんぎったような終わり方。 |
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宇宙船ヴィクトリア号で帰った”火星からきた男”は、第一次火星探検船で火星で生まれ、ただひとり生き残った地球人だった。世界連邦の法律によると、火星は彼のものである。この宇宙の孤児をめぐって政治の波が押しよせる。しかし、”火星からきた男”には地球人とは違う思考があり、さらに地球人にはない力があった。”火星からきた男”は地球をゆるがせてゆく……老熟の境にはいったハインラインがその思想と情熱、世界観のすべてを注げこんだ波瀾に富む超大作。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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異星の客 | 1961 | 火星人に育てられた無垢な男を通じて教えれると、地球の文化はいかにも不条理で理解しにくい。作中の彼のパトロンである頑固な老作家は、作者の分身か? アメリカ的な軽妙な会話はふんだんに楽しめるが、いかにも長い。 |
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