1950年生まれ。明治大学政経学部経済学科卒。74年、SFマガジン誌上に『神狩り』を発表して作家デビュー、同年の星雲賞を受賞する。以後、『弥勒戦争』『宝石泥棒』(星雲賞受賞)といったSF作品をはじめ、冒険小説やミステリなど、幅の広い作品を精力的に発表し続けている。82年『最後の敵」で第3回日本SF大賞を受賞。主な作品に『宇宙犬ビーグル号の冒険』『宝石泥棒II』(以上早川書房刊)『謀殺のチェスゲーム』『火神を盗め』等がある。
太字作品や★★★★★が特におすすめです。
山田正紀 神狩り
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道路工事現場で発見された弥生時代の石室の壁には《古代文字》らしい謎の紋様が刻まれていた。情報工学の若き天才、島津は、その解明に乗りだしたが、次第に驚くべきことが、明らかにされた。それは、人類には理解できない言語構成─ この不可思議な言語をあやつるのは、人類をはるかに超えた存在“神”ではないのか!その時-突然、島津の心に現われた男が、すさまじいオーラを発散させながら叫んだ。〈全て忘れろ〉もし、これが神だとしたら、神に挑戦することになるのか?神は人類に対して悪意に満ちているのだろうか。─島津は巨大な闘いにまきこまれていった……………。SF界の新星が壮大なテーマで新たなSFの境地を拓いた傑作長編。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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神狩り | 1975 | 重いテーマの過程が語られるだけ。謎が未解決のまま残り、欲求不満に陥る。 |
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”異変”、そして集合的無意識と神話の消滅——それが悲劇の始まりだった。人類は空虚な自我を抱く形骸と化し、世界が神話そのものに変貌したのみならず、神話自体が四体の実在するロボットと一個の巨大電子頭脳にその象徴を譲ったのだ。この悪夢から地球を解き放つべく神話ロボット破壊を運命づけられた四人の男女の異常な体験とその結末は……?!
帯、カバー、裏表紙等から引用
俊英渾身の長編SF野心作!
タイトル | 発表 | 感想 |
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地球・精神分析記録 | 1977 | なんだか難しそうで、実は結局精神分析がテーマで、それほど底が深くない。神話に材を採っただけ。 |
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日本人に特異的な右脳と左脳の機能差研究から、無中枢コンピュータを構想する大学助手。彼が父の遺品に石川啄木の未発表小説を発見したとき、我々の脳に刻印されていた禁忌の謎が次第に明らかに……。日本人の正体”に気づいてしまった啄木の、そして彼の運命は。
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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幻象機械 | 1986 | 当時の最新の脳理論を料理したが、やっぱり多少時代遅れの感がある。 |
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わたしは混濁する意識の中で覚醒した。ここはどこ? 暗闇を凝視して記憶を辿るが、どうしても思い出せない。ここはどこかの部屋。もしかしたら、金庫? なぜこんなところに? 昨夜は何を?わからない。頭が痛む。意識は朦朧。息苦しい。頭をよぎる見覚えのない男たち。わたしは誰? 再び。誰か助けて……。鬼才が全知全能を駆使し、満を持して放つ本格推理の大傑作!異様な殺人、愛憎と狂気、驚天動地の密室大ドリック!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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妖鳥 | 1999 | 実に著者らしく難解そうで、最後の逆に唖然とする結末。 |
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この死体は硬い。が、それはたんに乾燥しきっているからにほかならない。死後硬直とは何の関係もないことだ。この死体に死後硬直があったのはすでに十年も昔のことなのである。そう、そこはカラカラに乾燥していた。つまり死体がミイラ化される条件がすべてそろっていた……。神宿る房総半島を舞台に史上最長の密室大トリックに挑む空前絶後の一大叙事詩、ついに完成! 人間は善なのか、悪なのか?鬼 才入魂の本格推理の大傑作!
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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螺旋 | 1997 | 下水処理場をこれほど幻想的に見れるものか。 |
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一片の金属すら持込むことができない密室状態の中で弁護士が刺殺された。法曹関係者が連続して殺されていく事件の謎を「神の烙印」を押された検事、佐伯神一郎が追う。すべての真相は異端の建築家が造った「神宮ドーム」に隠されているのか!?読者を凍てついた神話世界に誘う、超絶本格推理ただいま開幕!
帯、カバー、裏表紙等から引用
著者のことば
ペパ・サタン・パペ・サタン・アレッペ! ブルートンが地獄でこう叫びます。この異様な言葉はまだ完全には読解されていないらしいのですが、どうやら冥界の王サタンの加護を求める言葉のようです。ぼくもこの『神曲法廷』を執筆するに当たって、何度もサタンの加護を求めなければなりませんでした。ペパ・サタン・パペ・サタン・アレッペ!
タイトル | 発表 | 感想 |
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神曲法廷 | 1998 | 超絶ミステリと評されるということは、なみの本格ミステリではない。謎的には大したことないのに、見せ方、盛り上げ方が上手い。 |
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平成元年東京。編集者の萩原祐介はビルの屋上から投身、しばらく空中を浮遊してから墜落死した。昭和13年満州。建国神廟の奉納オペラ『魔笛』を撮影すべく〈宿命城〉へ向かう善知鳥良一らの一団は、行く先々で“探偵小説”もどきの奇怪な殺人事件に遭遇する。そして祐介の妻・桐子は亡き夫を求めて、50年の歳月を隔てた時空を行き来することに……..検閲図書館”黙忌一郎が快刀乱麻を断つ第55回日本推理作家協会賞受賞作
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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ミステリ・オペラ 上巻 | 2001 | 旧満州と現代の東京をまたぐ、時空を超えたミステリ。もう話を盛り過ぎて訳が分からない。 |
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探偵小説『宿命城殺人事件』の列帖装本と、善知鳥良一の手記とおぼしき折本には、50年の時空を隔てた世界をつなぐ昭和13年の不可解な出来事が綴られていた……。この世には探偵小説でしか語れない真実というものがあるのも、また真実であるんだぜ” ———人間消失、列車消失、三重密室、ダイイング・メッセージ、暗号、見立て殺人、仮面の男……本格探偵小説のあらゆるガジェットを投入した第2回本格ミステリ大賞受賞作
帯、カバー、裏表紙等から引用
タイトル | 発表 | 感想 |
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ミステリ・オペラ 下巻 | 2001 | 圧倒的ボリュームの粉飾はすごい。しかしダブル受賞でいいのか。 |
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